クラッシュ・ギャルズと極悪同盟の“抗争”が始まったのは1984年。彼女らの激しすぎる闘いは日本全国を熱狂の渦に巻き込み、空前の女子プロレスブームとなった。ダンプ松本を題材にした『極悪女王』(Netflix)の公開を控える今、当事者たちが振り返る。 怖がりのダンプ 女子プロレスブームを牽引したのがクラッシュ・ギャルズだ。ライオネス飛鳥と長与千種からなるコンビは、女性ファンを中心にアイドルレスラーとして絶大な人気を得た。 彼女らのライバルとして立ちはだかったのが、ダンプ松本率いるヒールユニット極悪同盟である。 「クラッシュ・ギャルズの2人とは同期だったけど、あの頃は本当に殺したいほど大嫌いだった。ヒールの極悪同盟とクラッシュらベビーフェイスは控え室も宿泊先も移動のバスも全部別。数年間はリングで戦う以外、口も聞かなかったし、ある時はリング上で2人を脅そうと、本物のドス(短刀)を用意しようとしたこ