仲春はゆっくりと通り過ぎる 寝て起きたら3月である。今日の東京の最高気温は20度を超えている。正月のインフルエンザが完治して、これでやっと健康で文化的な本年度を始められるぞ、と意気込んだのも束の間、今度は原因不明の高熱を出して1週間寝込んだ。 脳がグツグツ煮える音が聴こえそうなほど…
ハノイ市内にある、孔子を祀った文廟。ベトナムの懐の深さを感じさせる文化遺産だ【 photo by 宇都宮徹壱 】 準決勝2日前。この日は練習が夜からなので、同業者に誘われて、昼の空いた時間を観光に充てる。といっても、あまり遠出はできないので、ホテルから徒歩10分圏内にある観光名所、文廟(バン・ミェウ)を訪れてみた。 文廟とは、儒教の創始者である孔子を祀(まつ)った霊廟(れいびょう)で「孔子廟」とも呼ばれる。日本では、江戸時代に建てられた東京の湯島聖堂や、佐賀の多久聖廟が有名だが、ハノイの文廟は1070年に建てられ、その6年後には境内にベトナム最初の大学が開設された。敷地内には82もの石碑が並んでいて、科挙(官僚登用試験)の合格者の名前が刻まれている。そこは、ベトナム歴代王朝を支えるエリートを数多く輩出してきた、まさに知の殿堂であった。 遠く離れたベトナムと日本だが、中国から儒教と漢字を
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