フランス大統領選では、5月7日の決選投票直前に、マクロン新大統領に対する「隠し口座疑惑」やメールなどの大量流出といった立て続けの〝攻撃〟があった。 怪文書やサイバー攻撃、ネット掲示板、右派の拡散など、道具立ては米大統領選そのままの構図だ。 だがフランスでは、それらの揺さぶりがほとんど効果を示さなかったようだ。 決選投票の得票率はマクロン氏66%、ルペン氏34%で、マクロン氏は直前の世論調査の支持率をむしろ上回っている。 その背景には、マクロン陣営の周到なサイバー攻撃対策や、米仏のメディア環境の違いなどもあったようだ。 ●公開討論直前に フランス時間の5月3日午後7時、米ネット掲示板「4chan」に、2通のPDFファイルへのアドレスが匿名で投稿された。 投稿にはラトビアのプロキシーサーバーを経由しているようだ。 マクロン氏が、タックスヘイブン(租税回避地)であるカリブ海のセントクリストファー