印刷 関連トピックス関西電力原子力発電所 原発15基(うち1基は廃炉中)がある福井県若狭地方で過去の津波被害の有無を調べる初のボーリング調査が24日、始まった。一帯に原発をもつ関西電力、日本原子力発電、日本原子力研究開発機構の3事業者が共同で若狭湾沿岸の計9カ所を掘削し、約1年かけて結果をまとめる。 調査が行われたのは、標高19メートルの同県若狭町気山の中山湿地。開始から約10分で直径7センチ、長さ1メートルの円柱状の標本が採れた。深さ約30メートルまでの標本を採取する予定という。 電力事業者は若狭湾に大きな津波被害の記録はないと説明してきたが、一帯が大津波に襲われ多数が死亡したとする文献が複数あることが、東日本大震災の後で指摘された。現場を担当する日本原子力発電の北川陽一・開発計画室副室長は「調査で科学的情報を蓄積したい」と述べた。(高橋孝二) 関連リンク〈MY TOWN福井〉津波