県内で捕獲されたツキノワグマ2頭の肉から食品の新規制値(1キロ・グラムあたり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたことを受けて、県が出したクマ肉の食用自粛などを求める通知が、「コストをかけて猟をしてもメリットがない」と、猟友会に波紋を広げている。本格的なクマの出没期を控え、有害鳥獣捕獲が進まない恐れがあることから、県はクマの買い取りなどを検討している。 県みどり自然課によると、4月18、21日に宮城、福島県境付近の上山市と米沢市で捕獲されたツキノワグマ2頭から規制値を超える放射性セシウムを検出。県は同24日付で県猟友会に対し、問題のクマが捕獲された上山市や米沢市などの県境付近の奥羽山脈の野生動物については、肉を食べることを自粛し、処分するよう通知した。同課は「万が一の健康被害を避けるために行った」としている。 しかし、この通知に対する猟友会の受け止めは複雑だ。県に依頼される有害