政府は18日、南極海調査捕鯨の来年度からの新計画案をまとめた。捕獲対象はミンククジラのみ333頭で、現計画(最大1035頭)の3分の1に減らす。現計画の中止を命じた3月の国際司法裁判所(ICJ)判決に沿い、捕獲せず調査する方法を増やす。 日本は現在認められていない商業捕鯨を再開するため、南極海で捕獲調査をしてきた。だが「科学的研究でない」としたICJ判決を受け、14年度の捕獲を断念。科学的側面を加えて、国際的な反発に考慮する方向で検討してきた。 判決は殺さない調査方法の充実や捕獲数の根拠を明確にすることを求めた。このため新計画案では、皮膚を採取して栄養状態を調べる調査などを行う。捕獲数も資源が豊富なミンククジラに絞り、繁殖状況を厳密に推計できるよう算出したという。えさとなるオキアミの資源調査を国際機関と協力することも加えた。