慶応大湘南藤沢キャンパス(SFC、藤沢市遠藤)で、10年目となる「アラブ人学生歓迎プログラム」が4日まで行われている。30人余りの慶大生がアラブ人学生6人を招き、約2週間、日本語や日本の文化、歴史、社会を学びながら交流するという。学術交流を通じて学生同士が異文化への理解を深め合っていた。 教室では、モロッコの大学に通うアシュラフ・アッドゥーさん(21)と慶大生数人が「戦後の日本に学ぶモロッコの民主化」をテーマに議論を重ねていた。「観光で知られているモロッコだが、世襲の王がいて、市民はどこか堅苦しい思いをしている。日本は戦後に民主化された。今後のモロッコを考える上で、研究してみたい」。アッドゥーさんは熱心なまなざしで語った。 学生とともにプログラムを10年前に立ち上げ、いまも取りまとめているのは総合政策学部の奥田敦教授(51)。「授業の一環で2002年に学生をシリアに連れて行ったんです」