先日刊行されたコラムニスト小田嶋隆の新刊『災間の唄』は、東日本大震災のあった2011年からコロナ禍真っ只中の現在までの同氏のツイートを収めたものだ。選者は、同氏から大きく影響を受けてきたというフリーライターの武田砂鉄。膨大なツイート群からセレクトされた10年分のツイートは縦書きになって時系列で並べられ、一年ごとに年表と武田の解説も添えられている。ツイッターの画面上とはまた異なる雰囲気を持つ一冊だ。 世代は異なれど、ともに第一線で活躍する書き手である両氏に、本書はもちろんのこと、その故郷とも言えるツイッターについて、さらにはコラムやその他のメディアについて語り合ってもらった。 横書きのツイッター画面上から縦書きの本へ ――10年分のツイートがツイッター画面上とはまったく異なる縦書きの本になって、どう感じられましたか。 小田嶋:私はずいぶん意外でしたよ。横書きでスクロールで流れてる時は情報とい