昨年10月、新日中友好21世紀委員会一行とともに温家宝首相(右)を表敬訪問した際の丹羽大使(左) 〔PHOTO〕gettyimages 就任以来約2年間、こちら北京でほとんど話題に上ってこなかった丹羽宇一郎駐中日本国特命全権大使が、いまや日本人社会で「渦中の人」となっている。 周知のように、6月7日付フィナンシャルタイムズのインタビューで、丹羽大使が「石原(東京都)知事の(尖閣諸島購入)計画が実行されれば、日中関係に極めて重大な影響を及ぼすだろう」「過去数十年の努力が水泡に帰するようなことを許すわけにはいかない」などと述べた問題に関してだ。 だが日本での「世論」と異なるのは、こちら北京では、丹羽大使擁護論が大勢を占めているということだ。批判の声はほとんど聞かれず、「丹羽大使よ、よくぞ言ってくれた!」という声が圧倒的なのだ。 駐在員・特派員ともに「今回はよくやった」 先週、中国日本商会の人々