鹿児島県沖の日本の排他的経済水域(EEZ)で11月、違法操業の疑いがある中国漁船が、立ち入り検査のために乗り込んでいた水産庁の職員12人を乗せたまま、半日以上、逃走していたことが26日、政府関係者への取材で分かった。同庁は外国人の違法操業などを規制するEEZ漁業法違反の疑いで捜査。外交ルートを通じ、漁船員らを中国国内法で処罰するよう中国側に要請した。一時、漁船に連れ回された職員12人にけがはなかった。 水産庁によると、11月5日午前、鹿児島県西方沖の日本のEEZ内で、違法な底引き網漁をしている疑いがある中国漁船2隻を取締船「白萩丸」が発見した。取締船は漁船を停船させて職員12人が乗り込み、立ち入り検査に着手したが、漁船は命令に反して逃走しながら漁を継続した。 さらに、取締船や、要請を受け駆けつけた海上保安庁巡視船の停船命令を重ねて無視し、日本のEEZ内を航行。漁船に乗り込んだ職員らも、停船