上方落語家が指名買いする、使い込んでもへたらない座布団 - トレンド - 日経トレンディネット上方落語唯一の常設寄席、大阪の天満天神繁盛亭には、出演者のために10色の座布団が用意されている。落語家はその日の着物や演目に合わせて、そのなかから1枚を選んで高座に上がる。この高座座布団を全て製作しているのが、大阪市浪速区に店を構える石橋ふとん店の3代目、石橋伸彦氏。1991年の一級技能士全国技能競技大会において、寝具業界としては歴代最年少で内閣総理大臣賞の栄誉を獲得した布団作りの名工だ。 落語家にとって、高座座布団は小さな晴れ舞台。芸の出来栄えにも影響するだけにその座り心地には敏感だ。石橋氏の作る座布団は、繁盛亭で愛用されているだけでなく、多くの落語家たちが自前の高座用にと特別に注文する。 そんな座り心地抜群の高座座布団を作るところを特別に見学させていただけるというので、仕事場を訪ねた。 大阪市営地下鉄なんば駅から徒歩約10分、石橋ふとん店はこれが全国の布団職人が一目置く名人の店かと一瞬
