故田中角栄元首相の秘書で「国家老」とも呼ばれた本間幸一さんが亡くなったことが分かった31日、関係者の間には悲しみと哀悼の声が広がった。 本間さんは、衆院旧新潟3区の後援会「越山会」の事務を一手に引き受け、公称9万7000人の大組織に成長させた。田中元首相が脳梗塞(こうそく)で倒れた翌86年の「盟主不在選挙」と呼ばれた衆院選でも陣頭指揮を執り、最後の当選を果たさせた。その後は元首相の長女真紀子・衆院議員の公設秘書も務めた。 自民党県連会長の星野伊佐夫県議、三富佳一県議と共に越山会「三羽ガラス」と称された旧栃尾市長の馬場潤一郎さん(70)は「理路整然と話をする人で政治家の秘書という泥臭さはなく、高潔なイメージだった。越山会が解散する際『これで終わりだ。老兵は消え去るのみ』としみじみ話していたのを思い出す」と振り返った。 越山会青年部長を務めた星野県議は「私にとっては師匠。柱を1本抜かれたような