化粧角折入、白帯桃色乙女筆、天使の翼、苺楊梅、雪空時鳥、竜宮翁恵比寿、艶芋、日本乙姫心……。 読み方は、ケショウツノオリイレ、シロオビモモイロオトメフデ、テンシノツバサ、イチゴナツモモ、ユキゾラホトトギス、リュウグウオキナエビス、アデヤカイモ、ニッポンオトヒメゴコロ。 えーっと、これは……中国の古典文学? 密教のおまじない? 戦隊モノの必殺技の名前? それとも、イマドキの子どもたちのキラキラネームか、はたまたレディース暴走族のチーム名?? じつはこれ、ぜーんぶ、貝の名前。貝といえば、食卓にのぼるアサリやシジミ、カキやサザエなどがおなじみですね。でもじつは、日本近海に生息するものだけでも8000種以上、世界中では10万種以上もが確認されていて、なんと貝類は地球上の生命で、昆虫に次ぐ種類の多さを誇っているというのです! それだけの種類がいれば、形や大きさ、色や模様も千差万別。本書は眺めているだ