11月2日投票の米大統領選挙は、「対テロ戦争」の名で危険な戦争政策を展開してきたブッシュ政権が継続するかどうかが問われる、国際的にも特別に注目される選挙です。世界最大の軍事・経済大国の指導者は、どのような過程で決まるのか。独特で複雑な米大統領選の仕組み、それができた背景、その問題点は?岡崎衆史、坂口明記者 間接選挙で 四年に一度の米大統領選は、(1)共和、民主の二大政党が各州でそれぞれの大統領候補を選ぶ予備選挙・党員集会(一―六月)(2)予備選を勝ち抜いた候補と同候補が選んだ副大統領候補を各党の全国党大会で正式に指名(八月)(3)予備選で選出された二候補が争う一般選挙(十一月)―と三段階で行われます。選挙実施は州が責任を負います。 一般の有権者が投票する「一般投票」は、「十一月の第一月曜日の翌日」に行われることになっています。その最大の特徴は、有権者が大統領を選ぶ直接選挙ではなく、有権者が