三菱レイヨンは、生産性を向上させた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)がトヨタ自動車が2月15日発売した新型「プリウスPHV」の骨格部材に採用された。バックドアの骨格部材に、シート・モールド・コンパウンド(SMC)と呼ぶCFRPが採用された(写真)。SMCは中間基材の一種で、数センチメートルの炭素繊維を含むシート状材料。2―5分程度のプレス工程で成形でき、連続した炭素繊維に樹脂を含浸した中間基材のプリプレグよりも複雑な設計を行える。 SMCの設計・開発強化 三菱レイヨンは9日、米で航空機や自動車向け炭素繊維部品の設計などを手がけるジェミニ・コンポジッツ(ワシントン州)を買収したと発表した。炭素繊維事業の重点市場に位置づける北米で、設計や開発など川下領域を強化する狙い。買収額は非公開だが、3億円前後と見られる。 三菱レイヨンの米炭素繊維製造子会社(カリフォルニア州)が、1日付でジェミニ社の全