基幹系システムのような社内システムにおいても、オープンソースソフトウエア(OSS)の利用が当たり前になってきた。クラウドサービスを利用する場合や、開発担当者と運用担当者が連携する開発手法DevOpsを採用する場合など、OSSの利用を避けられない。 多くの企業でOSSの利用が進む中、OSSを採用した当初は想定していなかった誤算に直面するケースが浮上している。商用のソフトウエアに比べてサポート期間が短かったり、サポートが充実していないため脆弱性が見つかっても放置してしまったりといった課題だ。ユーザー企業は安易に導入コストだけを見てOSSを採用するのは禁物だ。その後の長期間の運用・保守も含めた体制の検討が求められる。 「OSSの採用がここ数年で周辺システムから基幹系に広がった。その結果、ユーザー企業からは長期間、同じバージョンのソフトウエアを使いたいという要望が増えている」。OSSのデータベース
Xさんは、入社してソッコーで上司の業務命令を拒絶。「すべての工程に参加しないと、この仕事を担当することはできない」と反抗的な態度に出ました。 その後、いろいろな問題行動を起こしたため、会社はXさんを3か月の試用期間終了と同時に解雇しました。 裁判所は「この解雇はOK。Xさんの問題行動は度を超えている」と判断。(大宇宙ジャパン事件:東京地裁 R5.2.22) 試用期間であろうと解雇するのはカナリ難しいのですが、今回のXさんは度を超えていると判断されました。以下、分かりやすく解説します。(弁護士・林 孝匡) ※ 争いを簡略化した上で本質を損なわないよう一部フランクな会話に変換しています どんな事件かXさんは入社してから約3か月で解雇されました。試用期間中の解雇です。会社がXさんを解雇した理由は「必要な事務または技能を習得する能力がない」というもの。以下のようなトラブルがあり、会社は解雇に踏み切
自分から動き、変化を起こすには、社長が言うように、次の2点をキッチリ押さえることに尽きる。「報告・連絡・相談」が重要視されるゆえんだ。 「自分から動ける人」になるための2つのポイント ・ 自分自身の権限を知ること、すなわち「会社のルール」を熟知すること。公式のルール、暗黙のルールを含め、誰に情報を持たせるかを考えること。 ・ 保守的な人物への配慮を怠らないこと。ルールを守っていても反感を持たれるケースは多い。したがって、保守的な人物に対する感情面のケア、付き合いなどを利用すること。 また、会社によっては、会議の場で議論する前に関係者全員に対して個別に話を通しておく、現場や仲のいいクライアントに味方になってもらう、といった、いわゆる「根回し」が効果的なことも多い。状況をよく見て、仲間を増やそう。
44歳で米マイクロソフトに転職し、4年前からアメリカでAzure Functionsというクラウドサービスのエンジニアとして働いている牛尾剛さん。「世界一流のエンジニア」と仕事をする中で気が付いたのは、彼らも全員が天才というわけではなく、「思考法(マインドセット)」が高い生産性を形作っているということだった。 【画像】牛尾流タイムボックス制の1日の時間割 実は30代でADHDだと診断された牛尾さんは、不器用さやぐったり疲れる感覚に悩んでいた。だからこそ不得意な仕事でも生産性を上げることを研究してきたという。できるプログラマとできないプログラマの差は25倍あると言われるソフトウェアの世界の中で、牛尾さんが見出したマインドセットを綴った『世界一流エンジニアの思考法』より、一部を抜粋して紹介する。 皆さんも、長時間労働はかえって効率が悪いという話は聞いたことがあるだろう。長年、私もそのぐらいの認
(6)ほかの解決すべき問題が次々と列挙される このような反応の前提には、その会社が受け入れることのできるポジティブな変化に一定の限界があるという発想がある。そして、自社が現在すでにその上限に達しつつあると言いたいのだ。人々は往々にして、自社が好ましい変化を遂げる能力を過小評価する傾向がある(また同様に、変わらないことの本当の代償も過小評価する場合が多い)。しかし、あなたが掘り起こした問題は、フラストレーションや標準的な水準を下回っている状況、また一部の組織においては真に深刻な現状を映し出すものであり、迅速に対処すべきである。 (7)将来もっと好ましいタイミングが訪れると言われる これは、最もよく見られる抵抗のパターンかもしれない。将来、より変革を推し進めやすい状況が整うはずだという幻想を抱く人が非常に多いのだ。しかし、筆者らの経験から言うと、そのようなケースはほとんどない。たいていはその逆
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます 構造化データと非構造化データ、それぞれのメリット・デメリット 日常業務の中でITを駆使することは、今や当たり前になりました。古くはOA(オフィスオートメーション)という言葉が登場し、「ワープロ」などのIT機器がオフィスにどんどん普及していき、気が付くと、全社員の机の上にノートPCがあるのが当たり前の光景となりました。 「ITを利用する」ということは「データを利用する」ことと同義ですが、日常業務で利用する「データ」とは、どんなものを指すでしょうか。例えば、ERPの売上データや、それらを基にデータマイニングで得られた分析データ、あるいは日々作成している企画書や提案書などのオフィス文書、取引先や社内連絡で日々利用しているメールなど、これらは全
さらに付け加えるならば、これからの時代は「人生100年時代」と言われるようになりました。1つの企業、特定のスキルだけで職業人生を全うできる時代ではなくなったことから、至るところでリスキリング(学び直し)の必要性が叫ばれています。AIをはじめとして、さまざまな進化が非常に速いサイクルで訪れる環境下においては、今、目の前で向き合っている仕事に必要なスキルを磨くだけでは足りず、人生100年時代を生き抜くことが難しくなってくるでしょう。これからは、もっと先々を見据えた新たな能力の獲得が必要になってくるのです。こうした現業務で必要とされる能力とは別のスキルや知見を獲得することは、もはやOJTでは不可能に近く、今ほどOff-JTが必要とされる時代は過去になかったのではないでしょうか。 「人的資本経営」の意味 そう考えると、現状の年間3万〜4万円という日本企業のOff-JTにかける育成投資金額は低過ぎる
今回話題にしたいのは、「上司より早く退社してはならない」などのように、大勢の人が“そうすべきだ”と信じ、取り入れている会社も多いのに、実は組織をダメにしてしまうビジネスルールや慣習です。 その筆頭は、1on1(ワンオンワン)ミーティングです。 1on1ミーティングとは、主に部下の育成を目的に行われる、上司と部下の1対1の面談のこと。「1on1ミーティングをすれば部下の本心を引き出せるはずだ」と思い込んでいる上司は少なくありませんが、決してそんなことはありません。 そのような上司が開く1on1ミーティングは、「最近どう?」から始まり、とりとめのない話で終わりがちです。上司は「しっかり部下と意思の疎通が図れた」と満足する一方で、部下は「全然自分の話を聞いてもらえない」と、上司や会社に対して嫌悪感を抱くようになります。 すべてがムダとは言いませんが、上記のようなケースでは何の意味もないのです。
稲盛ライブラリー+ダイヤモンド社「稲盛和夫経営講演選集」共同チーム いなもりらいぶらりーだいやもんどしゃいなもりかずおけいえいこうえんせんしゅうきょうどうちーむ 1932年、鹿児島生まれ。鹿児島大学工学部卒業。59年、京都セラミック株式会社(現・京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年より名誉会長を務めた。また、84年に第二電電(現・KDDI)を設立、会長に就任。2001年より最高顧問。10年には日本航空会長に就任。会長、名誉会長を経て、15年より名誉顧問。1984年には稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった人々を顕彰している。 2022年8月、90歳でその生涯を閉じる。 経営――稲盛和夫、原点を語る 2つの世界的大企業、京セラとKDDIを創業し、JALを再生に導いた「経営のカリスマ」、稲盛和夫が本当に大切にしていたこととは? 経営者として修羅場に置かれ
社員の離職問題に直面し、能力開発に注力するように 松岡永里子氏(以下、松岡):本日は『従業員エンゲージメントを仕組み化する スキルマネジメント』の著者である中塚敏明さんにご登壇いただきます。書籍の中に書いてあることも含めて、またそこからプラスして、質疑応答も含めてお話ししていきたいと思います。では中塚さん、お話いただいてもよろしいでしょうか。 中塚敏明氏(以下、中塚):よろしくお願いします。 松岡:お願いいたします。 中塚:あらためまして、みなさまこんにちは。本日は「能力開発を仕組み化する スキルマネジメントとは」についてお話をさせていただきたいと思います。 まずはじめに、少し自己紹介をさせていただきたいと思います。スキルティの代表取締役の中塚敏明と申します。私はITの黎明期に生まれまして、NTT東日本での経験を経て、2011年にITの派遣会社を設立いたしました。 しかし社員の離職問題に直
どんな職場でも、周囲とのコミュニケーションは大切です。しかし、良好な人間関係を保とうと努力して、疲弊してしまう人は少なくないでしょう。 1人で黙々と仕事がしたいと考えている人へ、おすすめの仕事のひとつに「データ入力」があります。本記事では、データ入力の仕事内容や年収、向いている人・向いていない人を説明します。 データ入力って何をするの?気になる仕事内容と年収まず、データ入力の仕事内容について解説します。また、どのくらい稼げるのかを見てみましょう。 ■データ入力の仕事内容と求められるスキル データ入力とは、契約申込書やアンケート個票、統計データなどの文字や数値を、コンピューターに入力したり、内容の確認をしたりする仕事です。 一般的に、学歴や資格は必要ないですが、次のようなスキルを求められます。 【データ入力に求められるスキル】 ブラインドタッチ プログラミング ブラインドタッチとは、手元を見
自分たちの時代のやり方では、20代には通用しない 大塚寿氏:今度はそれぞれの壁と対処策という切り口で見ていきましょう。今日は20代の方がいらっしゃらなかったので、みなさんの後輩、あるいは部下や社員へのマネジメントや育成という目線でヒントを得ていただければと思います。 20代の壁って今どういうことが多いかというと、これは最大公約数的な壁なんですけど。要は、理想と現実の狭間で何が正解かわからず空転してるんですね。ここで大事なのが、実は正解なんかなかったりするんですよ。これだけ外部環境がダイナミックに変化していくと、やってみなければわからないことが多いんですね。 つまり、日本で1992年にバブルが弾けて、まあまあそこから1997年ぐらいまでの時代は、「こういうやり方をすればこういう成果が得られるよ」っていうほぼ正解チックな営業のアンサーもあったんですよね。 ところが、それからの長い失われた30年
企業の中でも「付加価値のある仕事」というのは、ほとんど、全体の3〜5パーセントの社員によるものだと言われる。アイオワ大学のニン・リーらの研究によれば、自分に与えられた以上の働きをし、周囲の同僚たちを助ける「スター社員」は、他の社員すべてを合わせたよりも、会社の業績に大きな影響を与えるという。 真のトップパフォーマーが燃え尽きてしまうことも ただ問題は、こういうスター社員の貢献を正しく認識していない企業が多いということだ。ある調査によれば、他の社員に対して非常に協力的な人たちのうち、社内で「トップパフォーマー」だと認識されているのはわずか50パーセントだという。 そして、社内で「スター」とされている社員の中には、他人にあまり協力的でない人が20パーセントもいるという。自分の数字を上げ、手柄を立てることにばかり熱心で、同僚の成功に貢献しようとはしない人たちだ。 真のトップパフォーマーには、どこ
なぜ日本企業には「担当部長」「担当課長」という人が多いのか。経営コンサルタンタントの新井健一さんは「組織の成長鈍化にあわせて、管理職ポストが不足するようになった。ライン長を増やすことはできないが、専門職であればいくらでも増やせる。その結果、担当部長や担当課長というあいまいな存在が増えていった」という――。(第2回) 【この記事の画像を見る】 ※本稿は、新井健一『それでも、「普通の会社員」はいちばん強い 40歳からのキャリアをどう生きるか』(日本経済新聞出版)の一部を再編集したものです。 ■会社員にとって「昭和」とはどういう時代だったか ここでは、いまどきの若手社員に嫌われる「昭和だよね」のなにが「昭和」なのかについて考えてみたい。先ずは「会社員にとって『昭和』とはどういう時代だったのか?」について概観する。 年表でみれば、大正最後の年となる大正15(1926)年の年末、大正天皇が崩御され改
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます 富士通は10月26日、2023年度上期(2023年4月~9月)の連結業績を発表した。国内サービスソリューション事業の成長で力強さを見せつける一方、海外サービスソリューション事業や、カーブアウトが遅れているデバイスソリューション事業が低迷するなど、まだら模様の決算となった。 同社によると、上期の売上収益は前年同期比0.4%減の1兆7118億円と減益だったが、PFU売却などの事業再編の影響を除けば、同2.7%増の実質的な増収だと強調する。営業利益は同55.6%減の447億円だが、調整後営業利益が前年同期の240億円の赤字から、今期は507億円の黒字に転換していることを示した。 決算会見で取締役執行役員SEVP CFO(最高財務責任者)の磯部
「2020年に私がグループデジタル本部の責任者となった当初から、HRBP(人事ビジネスパートナー)を設置した」。 ベネッセホールディングス(HD)の橋本英知専務執行役員CDXO(チーフデジタルトランスフォーメーションオフィサー)兼Digital Innovation Partners 本部長はこう語る。 ここ数年、ベネッセHDに限らず、企業のDXの現場を取材していると「HRBP」という言葉をよく聞くようになった。「HRBPと相談しながら、社員のリスキリングの仕組みを整備した」「HRBPの支援を受けて、組織体制を見直した」といった具合に、会話の中で自然に出てくることが多い。 HRBPとは、事業戦略を推進するための組織体制や人材戦略を部門長に提言し、実行する役割を担う職種のことだ。米ミシガン大学経営大学院のデイビッド・ウルリッチ教授が1990年代に提唱した。従来の部門人事が、その事業部門におけ
ダウンロードはこちら 50歳から64歳の「中高年エンジニア」の退職が、IT業界の人材不足を悪化させている。彼らが何十年にもわたって蓄積してきた知識や経験を、他の人材で簡単に置き換えることはできないからだ。 そうした状況を受けて企業は、定年退職や早期退職をした中高年エンジニアの現役復帰に期待を寄せ、彼らに高額な給与を支払う姿勢を見せている。退職前から2倍以上の昇給を実現したエンジニアもいる。ただし中高年エンジニアは、必ずしも復職に前向きではない。 本資料は、企業が中高年エンジニアを必要としている事情や、中高年エンジニアが自らの復職について抱いている本音を紹介する。 中身を読むには、「中身を読む」ボタンを押して無料ブックレットをダウンロードしてください。 関連記事:ハイブリッドワークに関する意識調査 関連リンク Computer Weekly日本語版+セレクション
『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』著者で、SNSを中心にライフハックや仕事術などを発信しているF太氏。今回は「無理なく生きるコツ」をテーマに、自身の経験を踏まえたアドバイスを送ります。本記事では、働きながらメンタルを守るために大切な“考え方”について語りました。 前回の記事はこちら なんとか就職したコールセンターを3ヶ月でクビに 山本沙弥氏(以下、山本):コールセンターで働かれたということですが、またここでもドラマがあったんでしょうか。 F太氏(以下、F太):そうなんですよ。「自分にできることってコールセンターしかない」「後がない」と思ってその仕事を選んだんですよね。派遣だったので指定された職場に行って、でもそこを3ヶ月でクビになっちゃうんです。 山本:これはけっこう驚きですね。 F太:そうなんですよ。僕の中では「もう後がない」と思ってこの仕事に就いているので、すっごく
「仕事ができるあの人は、すごく人当たりもいい。あの魅力は、彼にしかないものだよな……」 そんな、仕事の能力が高いだけでなく対人関係もうまくいっている人に憧れを抱きつつも、「自分はあんなふうにはなれない」と諦めていませんか? 今回の記事では「仕事ができて、いい人間関係にも恵まれる人」になるために身につけたい3つのスキルをご紹介します。それらを意識して、あなたもぜひ周囲から憧れられる存在へと近づいてみましょう。 【ライタープロフィール】 青野透子 大学では経営学を専攻。科学的に効果のあるメンタル管理方法への理解が深く、マインドセット・対人関係についての執筆が得意。科学(脳科学・心理学)に基づいた勉強法への関心も強く、執筆を通して得たノウハウをもとに、勉強の習慣化に成功している。 身につけたいスキル1:「雑談」スキル 身につけたいスキル2:「感情を言語化する」スキル 身につけるべきスキル3:「柔
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