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ブックマーク / hiroyukikojima.hatenablog.com (55)

  • 経済学者がこぞって読むべき物理の本 - hiroyukikojima’s blog

    今回は、久々に物理学のの紹介をしようと思う。紹介するのは、田崎晴明『統計力学I』培風館だ。このの元となる原稿は、かなり前に入手していた。ぼくが、田崎さんにぼくの経済学の教科書を献したら、田崎さんが、お礼に(しかえしに)TeXで作った原稿を製した分厚い冊子をプレゼントして下さった(送りつけてきた)のである。そのときは、ざっと斜め見しただけだったのだけど、今年に入って、(前半だけ)真面目に読んでみたのだ。 統計力学(1) (新物理学シリーズ) [ 田崎晴明 ] ジャンル: ・雑誌・コミック > 科学・医学・技術 > 物理学ショップ: 楽天ブックス価格: 3,672円なぜ今頃読んだか、というと、それは経済学的なモチベーションからなのだ。 経済学では、「ミクロとマクロがいったいどうつながっているのか」というのは、いまだに解決されていない難題であり、突破口を見つけなければならない課題である

  • 『証明と論理に強くなる』が、刊行されました!! - hiroyukikojima’s blog

    ぼくの新著『証明と論理に強くなる〜論理式の読み方から、ゲーデルの門前まで』技術評論社が書店に並んだので、このタイミングで宣伝をしようと思う。前回のエントリーもうすぐ、ぼくの論理学のが刊行されます! - hiroyukikojimaの日記では、目次をさらしたので、今回は序文をさらしたいと思う。 証明と論理に強くなる 論理式の読み方から、ゲーデルの門前まで (知の扉シリーズ) [ 小島寛之 ] ジャンル: ・雑誌・コミック > 科学・医学・技術 > 数学ショップ: 楽天ブックス価格: 1,922円以下が、序文である。 まえがき   こんな人たちには、書がお勧め! 書は、数学における証明のやり方と、論理式の扱い方を解説したです。書のテーマは、序章に詳しく書きましたから、そちらをご参照ください。ここでは、きっと書が役立つであろう人々を、タイプ別に列挙することにします。 タイプ1  論

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    N_T 2017/01/17
  • スティグリッツさんの宇沢先生を思う気持ちに心が熱くなる - hiroyukikojima’s blog

    宇沢先生の新著が刊行された。タイトルは、『宇沢弘文 傑作論文全ファイル』東洋経済新報社だ。 宇沢弘文 傑作論文全ファイル [ 宇沢 弘文 ] ジャンル: ・雑誌・コミック > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 4,860円書は、宇沢先生のパソコンに記憶されていた大量の原稿を、東洋経済の編集者さんが丁寧に整理して、「絶対に世に残すべきだ」と考えた原稿(傑作論文)を編纂してにしたものである。大事なことは、編集者さんは、宇沢先生が生前のうちにコンタクトし、この企画を開始した、という点だ。すなわち、書は、宇沢先生のご意志の下に製作されたのである。 残念なことに、編纂の途中で宇沢先生がご逝去されたため、最後の原稿のチェックはご遺族が行われた。ご遺族の依頼を受けて、ぼくも原稿に目を通し、弟子として、経済学者として、いくつかの誤植を指摘し、コメントをし、提案をさせていただいた。書は、400

  • ドラマ『地味にスゴイ!』は、派手に面白い! - hiroyukikojima’s blog

    今期のドラマでは、日テレの『地味にスゴイ!校閲ガール 河野悦子』が、めちゃめちゃ面白い。とりわけ、自分が出版にかかわってきただけに、笑えるところ、身につまされるところが満載である。 主役の河野悦子を演じている石原さとみさんが、もうサイコーである。演技がこれまでの殻を突き抜けて、すごい境地に至った感じがする。個人的には、『シン・ゴジラ』での賛否渦巻いた演技が好きだったから、この経験を経て頭抜けたのかな、と思う(『シン・ゴジラ』のぼくの感想は、シン・ゴジラ観てきた。シン・ゴジラ観るべし - hiroyukikojimaの日記にて)。さとみちゃんの作品で観た最も古いものは、『包帯クラブ』だけど、そのときに比べると(見た目が)別人だと思う(『包帯クラブ』は、観てなければ絶対観るべきだと思う。ぼくの感想は、青春は、今も昔も、痛々しくて美しい - hiroyukikojimaの日記にて)。 でも、今回

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    N_T 2016/10/25
  • この世で観られる最高の音楽〜Tricot - hiroyukikojima’s blog

    先月と今月に、Tricotのライブに行ってきた。 先月は赤坂ブリッツのワンマン、今夜は代官山ユニットで対バンライブ。今夜のライブは、イギリスで活動する日人バンドBo ningenとの対バンだった。どちらも最高の演奏だった。Tricotのライブは、おおよそ、この世で観れる最高の音楽だと思う。 Tricotは、女子3人からなるバンド。ドラムはサポートで、おおよそ、女子ドラマーの山口さんが叩いてるけど、ときどき別の人も叩く。彼女たちの音楽のジャンルは、エモに分類されるのかもしれないけど、とにかくこの変態変拍子の音楽は、ぼくは絶対に「プログレ」に分類する。実際、いくつかの曲は、キング・クリムゾンへのリスペクトが感じられる(思い過ごしだと言われると反論できないけど)。このブログでも何回も紹介しているので、今回はわざわざリンクは貼らないことする。 赤坂ブリッツのワンマンは、それこそ、驚天動地の演奏だ

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    N_T 2016/07/15
  • ベイズ統計は、うさん臭いからこそ、役に立つ - hiroyukikojima’s blog

    *追記(11月27日)ダイヤモンド社のHP「ダイヤモンド社 書籍オンライン」に、ぼくの短期連載「完全独習 ベイズ統計学入門」の3回目が掲載された。次のリンク。迷惑メールフィルターはベイズ統計学を使ってゴミメールを判別している | 完全独習ベイズ統計学入門 | ダイヤモンド・オンライン *追記(11月25日)ダイヤモンド社のHP「ダイヤモンド社 書籍オンライン」に、ぼくの短期連載「完全独習 ベイズ統計学入門」の2回目が掲載された。次のリンク。アメリカを二分した「モンティ・ホール問題」をベイズ統計学で推定する | 完全独習ベイズ統計学入門 | ダイヤモンド・オンライン *追記(11月20日) アマゾンには入荷された。ちなみに、ダイヤモンド社のHP「ダイヤモンド社 書籍オンライン」に、ぼくの短期連載「完全独習 ベイズ統計学入門」の掲載が始まった。次のリンクだ。ガン検査が「陽性」でも気に病む必要は

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  • 異端の統計学ベイズ - hiroyukikojima’s blog

    今、ぼくは、次に出すのゲラを校正している。それは、ベイズ統計に関するで、たぶん、『完全独習 ベイズ統計学入門』というタイトルになると思う。ゲラの段階に入ったので、来月中には確実に刊行されることになるだろう。これは、ダイヤモンド社ので、前作『完全独習 統計学入門』の続編にあたるとなる。構成も書き方もレイアウトも前作を完全に踏襲しているから、前作を読んだ人は楽しみにしていてほしい。 このを書いているとき、参考にした、シャロン・バーチュ・マグレイン『異端の統計学ベイズ』草思社がめちゃくちゃいいだったので、記念にエントリーしておこうと思う。 異端の統計学 ベイズ 作者: シャロン・バーチュマグレイン,Sharon Bertsch McGrayne,冨永星出版社/メーカー: 草思社発売日: 2013/10/23メディア: 単行この商品を含むブログ (28件) を見る ベイズ統計とは、

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    N_T 2015/10/29
  • 続・堀川先生とキング・クリムゾンの頃 - hiroyukikojima’s blog

    ぼくの指導教官だった堀川先生の三冊の著作が、最近、相次いで復刊された。それを記念にして一冊ずつ三回に分けて紹介している。前回は、堀川先生三部作とキング・クリムゾンの頃 - hiroyukikojimaの日記で、『新しい解析入門コース』日評論社を紹介した。これは、東大の一般教養の1年生向けの解析学の講義を収録した名著だった。今回は、二冊目として、『複素関数論の要諦』日評論社を紹介しよう。これは、東大数学科に進学が内定している2年生の後期の講義を収録したものである。 複素関数論の要諦[新装版] 作者: 堀川穎二出版社/メーカー: 日評論社発売日: 2015/08/25メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見るこのは、前にも一度当ブログで熱烈に紹介している。読者に優しい数学書を書く技術 - hiroyukikojimaの日記がそれである。今回は、これとは違った角度から紹介す

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    N_T 2015/10/29
  • 堀川先生三部作とキング・クリムゾンの頃 - hiroyukikojima’s blog

    ぼくが数学科のときに教えを受けた堀川穎二先生の著作三冊が、相次いで復刊された。 一つは、『新しい解析入門コース』日評論社、一つは『複素関数論の要諦』日評論社、そして一つは『複素代数幾何学入門』岩波書店だ。すべて、「新装版」と銘打たれている。どれもが名著なので、復刊されたのは、非常に嬉しいことである。せっかくだから、紹介文をエントリーしたい。ついでに、ぼくが堀川先生に教わっていた頃の思い出話も(興味ある人は希有だとは思うけど)添えようと思う。一回に一冊ずつ、三回に分ける予定だ。 今回は、『新しい解析入門コース』。これは、初版が1992年のである。 新しい解析入門コース[新装版] 作者: 堀川穎二出版社/メーカー: 日評論社発売日: 2014/10/16メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るこれは、大学レベルの微分・積分の教科書なんだけど、ものすごく斬新な教科書。

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    N_T 2015/09/19
  • ガロアの定理の短めの証明が読める本 - hiroyukikojima’s blog

    今回は、黒川信重『ガロア理論と表現論〜ゼータ関数への出発』日評論社を紹介しようと思う。このは、昨年の11月の終わり頃に出たで、すぐに入手したのだけれど、読んだ(全部ではない)のが今頃になってしまった。それにしても、このところの黒川先生のを刊行するスピードはすごすぎる。どうやったら、こんなスピードで書けるのか、コツがあったら伝授してほしいものである。とにかく、「光速」で執筆されているため、ファンは、物理学的に、決して追いつくことができない(笑い)。 ガロア理論と表現論: ゼータ関数への出発 作者: 黒川信重出版社/メーカー: 日評論社発売日: 2014/11/24メディア: 単行この商品を含むブログ (5件) を見るこのは、群と体とを結びつける「ガロア理論」と、群を行列で表現する「表現論」とを、ゼータ関数との関わりの中で包括的に解説したものである。たいていのアマチュア数学ファン

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    N_T 2015/03/11
  • 数学を教える人が読んでおきたい論理の本 - hiroyukikojima’s blog

    ぼくは、以前から、論理とゲーム理論とをクロスオーバーさせたを書きたい、というテーマを持っており、それは拙著『数学的推論が世界を変える〜金融・ゲーム・コンピューター』NHKブックスで果たすことができた。 このを書くために、今まで、けっこうな冊数の数理論理学の教科書を読んできた。その中でめぐりあったのが、ゲンツェンの自然演繹と呼ばれる推論規則のセットであった。推論規則というのは、数学の証明で用いられる推論をできるだけ少ない数でセットにしたもので、おおわくではヒルベルトの体系、ゲンツェンのシークエント計算、ゲンツェンの自然演繹、というのがあって、それぞれの演繹能力は同じだけど、体系自体は異なるので、何をしたいかによって有利不利(向き不向き)がある。この3つの中で、普通の数学の証明で利用されている推論の方法は自然演繹が最も近いものである。 ぼくは自然演繹の体系を、鹿島亮『数理論理学』朝倉書店で

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    N_T 2015/03/07
  • p進数の世界を旅しよう - hiroyukikojima’s blog

    いよいよ、2014年も終わろうとしている。このブログのエントリーを見直すと、今年もぼくにとって、さまざまなことがあった年だったなあ、としみじみする。 さて、このブログでは、の紹介をすることが多いのだけど、これまでは原則的に、取り上げるは、全部(ないし、ほぼ全部)を読んだとしていた。でも、そうすると、一冊のを紹介するまでに相当なインターバルを要するし、分量の関係から、全部読んだにもかかわらず、紹介するのはほんの一部となってしまう。そこで、これからは、の一部だけをとりあげて紹介することもよしとしよう、と決めた。だから、紹介した内容が、の全体の焦点と不調和を起こしたり、一つのが何度も取り上げられる可能性がある、ということをあらかじめお断りしておかねばならない。 今回は、キャッセルズ『楕円曲線入門』岩波書店の2章から5章を取り上げる。 楕円曲線入門 作者: J.W.S.キャッセルズ,

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    N_T 2015/03/07
  • yuiとユイのすばらしいコラボ〜フラワーフラワー『色』 - hiroyukikojima’s blog

    最近、入手したミニ・アルバム、フラワーフラワーの新譜『色』がめちゃめちゃすばらしい。 色(初回生産限定盤)(DVD付) アーティスト: FLOWER FLOWER出版社/メーカー: SMR発売日: 2015/02/18メディア: CDこの商品を含むブログ (3件) を見るこのアルバムは、アマゾンに予約注文しておいたので、店頭販売の前日の2月17日に届く予定だったのだが、「入荷できていないので発送が遅れる」というメールが入って、がっかりした。代わりに、Tricotの新譜『E』は届いた。あまりにフラワーフラワーを楽しみにしていたので、Tricotの新譜を予約注文していたことも、フラワーフラワーと同日発売だったということも、すっかり忘れていた。紛らわし日に発売しないでほしい(冗談です)。このTricotの新譜では、サポートのドラマーがBoboさんになっていて、驚いた。Boboさんは、Miyavi

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    N_T 2015/03/04
  • フラワーフラワーの音楽に魂が揺さぶられた - hiroyukikojima’s blog

    YUI改めyuiの組んだバンド・フラワーフラワーの新譜『実』を買った。そして、その音楽に、魂を揺さぶられた。 去年の11月に出ていたのに、今の今まで知らなかった。話題になってなかったのもあるし、フラワーフラワー結成後のyuiをぼくが追ってなかったのもある。不覚を取った。こんなすばらしいアルバムだったなんて。 実(初回生産限定盤)(DVD付) アーティスト: FLOWER FLOWER出版社/メーカー: SMR発売日: 2014/11/26メディア: CDこの商品を含むブログ (3件) を見る フラワーフラワーの活動を追わなかったのは、自分の中でYUIという歌手が、アイドルなのか、ミュージシャンなのか、はっきりしなかったからだった。そういうことはままある。ファンの女性役者が、自分にとって、女優なのかアイドルなのか。好きな女流小説家が、自分にとって、文豪なのかアイドルなのか。それは、何かないと

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    N_T 2015/01/23
  • ゼータの図鑑を一家に一冊 - hiroyukikojima’s blog

    数学者のグロタンディークが、今月亡くなった、ということで、追悼の意味を込めて、ゼータ関数のを紹介しようと思う。ちなみに、グロタンディークは、1928年生まれ。奇しくも、9月にご逝去された宇沢弘文先生(宇沢弘文先生は、今でも、ぼくにとってのたった一人の「物の経済学者」 - hiroyukikojimaの日記)も1928年生まれだから、同じ年に生まれ、同じ年に天に召されたことになる。 追悼の意味もあって紹介したいのは、黒川信重『ゼータの冒険と進化』現代数学社だ。 ゼータの冒険と進化 作者: 黒川信重出版社/メーカー: 現代数学社発売日: 2014/10/23メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見るこのは、ざっくり言えば、「ゼータの図鑑」である。いろんなゼータが整理整頓されて、紹介されている。例えば、素朴なゼータ、群のデータ、代数群のゼータ、環のゼータなどが

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    N_T 2014/11/19
  • 『不思議の国のアリス』は数学的? - hiroyukikojima’s blog

    ぼくは、小説ジャンルの中では推理小説が一番好きだ。 しかし、最近は、ほとんど新しい推理小説を読まなくなってしまった。それは、多くの売れている推理小説が、古典的なトリックの焼き直しに今風の物語やキャラクターを貼り付けただけのものだからだ。こういう作品が、新しい若い読者を獲得するのには異論はないが、自分で読むのは時間の無駄に思えるので、手を出さない。最近の作家でも、乙一(おついち)の推理小説だけは例外で、何冊読んでもみごとに騙されるので、ほとんどの作品を読破している。 そんな中、珍しく手を出したのが、小林泰三『アリス殺し』東京創元社だ。これを購入したのは、最寄りの駅近くの書店で何段もの面置きでプッシュされていたからであり、その上、ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』をモチーフにしている、とポップに書いてあったからだ。 アリス殺し (創元クライム・クラブ) 作者: 小林泰三出版社/メーカー:

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    N_T 2014/11/09
  • 変格推理小説・三大奇書の思い出 - hiroyukikojima’s blog

    前回、小林泰三『アリス殺し』を紹介した(『不思議の国のアリス』は数学的? - hiroyukikojimaの日記参照)流れで、昔読んだミステリーの話を書こうと思う。 ぼくは、中学生のときからミステリーが大好きだった。 中学生のときは、ミステリー好きな同級生が数人いて、お互いに面白かった作品を教え合ったものだった。当時は、エラリー・クイーン、アガサ・クリスティ、クロフツなどが流行っており、面白そうな作品は矢継ぎ早に読んだ。しかし、そのミステリー仲間の中に、その後、プロの将棋棋士になった奴がいて、そいつはとても困ったやつで、一言で犯人とかトリックとかをばらしてしまうので、そいつに教えられてしまったのは、名作と言えど読んでいない。中でも残念だったのは、『オリエント急行殺人事件』と『アクロイド殺人事件』と『ドリルレーン最後の事件』。やつにトリックを一言でばらされてしまい、そのあまりの傑作ぶりにのけ

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    N_T 2014/11/09
  • 楕円曲線のお勉強によい本 - hiroyukikojima’s blog

    最近、楕円曲線の理論を解説している数学書をいろいろ読んでいるのだけど、出色のがあったので紹介しようと思う。それは、シルバーマン&テイト『楕円曲線論入門』足立恒雄・他訳(丸善出版)だ。とは言っても、きちんと読んだのは、まだ第1章だけで、あとはざっと眺めただけなのだが、それでもはっきり、「すばらしい」だと評価できる。 楕円曲線論入門 作者: J. H.シルヴァーマン,J.テイト,Joseph H. Silverman,John Tate,足立恒雄,木田雅成,小松啓一,田谷久雄出版社/メーカー: 丸善出版発売日: 2012/08/25メディア: 単行この商品を含むブログを見る 楕円曲線というのは、高校で教わる「楕円」とは異なることに注意しよう。楕円曲線は、(yの2乗)=(xの3次多項式)という方程式で定義される曲線であり、楕円(a(xの2乗)+b(yの2乗)=定数で定義される)とは全く異な

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    N_T 2014/08/27
  • イケメンたちが書いたイケメンな経済数学 - hiroyukikojima’s blog

    先日、知り合いの数学者(大学の数学の先生)から「学生に経済数学を勉強してもらうのに、一緒に教科書を読もうと思うのだが、お勧めのはないか」という質問を受けた。もちろん、ぼくが書いていれば、一も二もなくそれを勧めるのだけれど、笑、残念ながらまだ経済数学は書いていない。それどころか、ぼくが書いたいくつかの経済学は、意識的に(確信犯的に)数式をほとんど使わないで書いている。というわけで、何をお勧めするか思案した。それで思いついたのが、尾山大輔・安田洋祐・編『経済学に出る数学』日評論社であった。刊行された頃に一度ざっと目を通して、「こりゃいいな」と思ったんだけど、そのまま放置していた。今回は人に勧めることもあって、少しまじめに読んでみた。 改訂版 経済学で出る数学: 高校数学からきちんと攻める 作者: 尾山大輔,安田洋祐出版社/メーカー: 日評論社発売日: 2013/03/19メディア

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  • 数学は、人生を総動員して理解するとよいのだ、とわかった - hiroyukikojima’s blog

    ぼくの新著『数学は世界をこう見る 数と空間への現代的なアプローチ』PHP新書が、書店に並んで一週間ほどたつので、そろそろ販促第三弾のエントリーをしようと思う。 数学は世界をこう見る (PHP新書) 作者: 小島寛之出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2014/05/16メディア: 新書この商品を含むブログ (10件) を見るこのについては、目次は数学は異世界を創り出す - hiroyukikojimaの日記のエントリーで、序文については、世界を見つめる「思想」としての数学 - hiroyukikojimaの日記のエントリーで紹介したので、そちらを参照してほしい。今回のエントリーでは、このを書こうと思った、その動機部分について書いてみようと思う。 このは、純粋数学の抽象的な理論の入門部分を解説したである。そういう意味では、ぼくのとしては異色と言っていい。ぼくは経済学者なので、

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    N_T 2014/05/27