現行バージョンのFirefoxは、原則としてマルチプロセスで動作しています。 この記事では、Firefoxのマルチプロセス動作を無効化した時に起こる問題の例を紹介します。 Firefoxのマルチプロセス動作 Firefoxではマルチプロセス動作が後付けの機能1として実装されたため、当初は設定でマルチプロセス動作の有効・無効を切り替えることができましたが、現在はそれらの設定は廃止されています。 マルチプロセス動作を無効化した状態のシングルプロセス動作で使われることは、現在は推奨されていません。 とはいえ、シングルプロセス動作を強制することは、設計上は現在も可能となっています。 具体的には、MOZ_FORCE_DISABLE_E10S という環境変数に適切な値2を設定すると、Firefoxのマルチプロセス動作は停止し、シングルプロセスで動作するようになります。 シングルプロセス動作のよく知られ
Mozillaはこのところ、Firefoxのセキュリティ機能とトラッキング防止技術の開発に熱心に取り組んでいる。その取り組みのひとつが「Site Isolation Security Architecture(サイト・アイソレーション・セキュリティ・アーキテクチャ)」だ。これはセキュリティ機能を強化するための抜本的なブラウザアーキテクチャの変更に相当するもので、すでにリリース版のFirefoxにもこの機能が搭載されている。デフォルトでは無効化されているが、設定を変更すれば有効化することができる。 この新しいアーキテクチャの概要は、Mozillaが5月18日(米国時間)に公開した記事「Introducing Firefox's new Site Isolation Security Architecture - Mozilla Hacks - the Web developer blog」の
Firefoxは2021年2月に公開された「Firefox 86」でプライバシー保護機能を強化し、新たに「State Partitioning」と呼ばれるトラッキング防止機能を導入しました。このState Partitioningがどのような仕組みなのかを、Mozillaのエンジニアであるヨハン・ホフマン氏が解説しています。 Introducing State Partitioning - Mozilla Hacks - the Web developer blog https://hacks.mozilla.org/2021/02/introducing-state-partitioning/ サードパーティーCookieを埋め込んだウェブサイトは、ユーザーがウェブサイトを離れた後の行動も追跡でき、行動分析によってユーザーの興味を特定して効果の高い広告を表示することが可能になります。一方
昨日、Firefoxの米国エリアユーザーに対して段階的に「DNS over HTTPS」の有効化が反映されていくことになった、という話がニュースになっていました。 ついにFirefoxがDNSとの通信を暗号化する「DNS over HTTPS」をデフォルトで有効にすると発表 - GIGAZINE DNS over HTTPSとは? 今までの名前解決との違い DNSとは、www.clear-code.comのようなドメイン名の文字列を153.126.132.63のようなIPアドレスに解決する(名前解決をする)という、インターネットにおけるかなり根幹の部分を支えている仕組みです。 この問い合わせ・応答の通信は特に暗号化も認証もなされていないため、問い合わせ内容の盗聴や応答の偽装が技術的には可能となっています。身近な場面では、空港や飲食店などのパブリックWi-Fiでそのような攻撃を受ける恐れがあ
by Tim Gouw Mozillaが開発するウェブブラウザのFirefoxでは、2019年1月にリリースされたFirefox 65以降でHTTPSサイトを開こうとすると、安全なサイトであるにも関わらず「安全な接続ではありません」と表示されてしまい、アクセスできない事例が報告されていました。このエラーの原因はPCにインストールされたセキュリティソフトにあったそうで、Mozillaは問題の対策を講じたと発表しています。 Fixing Antivirus Errors | Mozilla Security Blog https://blog.mozilla.org/security/2019/07/01/fixing-antivirus-errors/ Firefox to Automatically Trust OS-Installed CA Certificates to Prevent
株式会社クリアコード > ククログ > Firefoxのトラブルシューティング:Firefox 67以降のバージョンを起動すると意図せず別プロファイルが作られてしまう 2019年8月29日追記:この問題はFirefox 69以降およびFirefox ESR68.1.0以降では修正済みです。本稿はFirefox 67~68.0.x(ESR含む)に特有の現象についての解説となります。 Firefox 67以降のバージョンではFirefoxのインストール先ごとにプロファイルが作られるようになったという事をご紹介しました。しかし、起動の仕方によっては意図せず新しいプロファイルが作られてしまうという場面があります。 例えば、 デスクトップ上のショートカットからFirefoxを起動した時 コマンドプロンプト(cmd.exe)からパスを明示してFirefoxを起動した時 メールクライアントの本文内のUR
いつもFirefoxをご利用いただきありがとうございます。また、先週末発生したシステムエラーでは皆さまに多大なご迷惑おかけしましたことお詫び申し上げます。 先日、新しいアドオンがインストールされず、現行のアドオンが無効化され、機能が一部停止するといった事象が発生しました。現時点で多くのユーザーの皆様の当該機能が復旧されましたので、問題発生の原因分析と、それに対する今後の対策についてご説明させていただきます。 アドオンはFirefoxの重要機能のひとつです。 ブラウザのカスタマイズを可能にし、オンライン体験に価値ある機能を追加します。 当社はその重要性から、過去数年間アドオンのセキュリティの強化に取り組んで参りました。 同時に、悪意あるアドオンからユーザーの皆様を保護するシステムの構築とデプロイにも取り組んでまいりましたが、 今回、そのようなシステムの一つの実装エラーが発生し、障害モードでア
「Firefox」でインストール済みアドオンが利用不能になる問題が発生中 - 窓の杜やFirefox 66.0.4 リリース、拡張機能全滅問題を修正 | スラド ITなどで既報の通り、2019年5月4日前後から一般向けのリリース版Firefoxでアドオンを一切使用できない状態が発生していました。緊急の修正版としてリリースされたFirefox 66.0.4およびFirefox ESR60.6.2で現象は既に解消されており、また、既にインストール済みのFirefoxに対してもホットフィックスが順次展開されていますが、本記事では今回の問題の技術的な詳細を解説します。 ユーザー側で取れる対応 まず最初に、ユーザー側で取れる対応をまとめておきます。 Firefox 66.0.4以降またはFirefox ESR60.6.2以降に更新する。 「Firefox調査」を通じて hotfix-update-x
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