平井卓也・科学技術担当相は10日、科学的根拠がないと指摘されている有用微生物群(EM菌)を推進する議員連盟の幹事長を務めていることについて、議連の解散を含めて検討する考えを示した。閣議後の記者会見で「議連は活動停止状態と聞いている。まだ解散していないので、今後どうするかを考える」と述べた。 EM菌は、水質浄化などに効果があると宣…
初入閣の平井卓也・科学技術担当相は3日の記者会見で、科学的裏付けのない有用微生物群(EM菌)の利用を目指す超党派の「有用微生物利活用推進議員連盟」幹事長を務めていると明らかにし、「EM菌を使っている方がたくさんいるので幹事長を引き受けた。中身はよく知らない」と釈明した。 議連は2013年末に国会議員約50人で発足。平井氏は活動について「障害者施設でEM団子を作ったり、EM農業をやったりしているところを激励に行った。(大学教授の)話も議連で一度聞いたが、ちゃんと答えられるだけの知識は持っていない」と述べた。 EM菌は、水質浄化などに効果があると宣伝されながら、科学的な裏付けはないと指摘されている。 16年2月、当時の丸川珠代環境相は国会で「水質浄化に効果があるとの科学的検証データを承知していない」と答弁。今年7月には伊藤忠彦副環境相がフェイスブックやツイッターに「(イベントで)運河に投入した
一見、もっともらしいが実は間違っている、あるいは、かつては正しいと信じられていた“科学知識”を100個紹介。なぜ、そのような思い込みが広がったのか。ウソやニセモノが生まれた背景と顛末に迫る。 2018年8月31日発行 定価:1,760円(税込) 本書の内容 なぜ、あっさり信じてしまうのか? 「剃ると毛は濃くなる」「レミングは集団自殺する」など。一見、もっともらしいが実は間違っている、あるいは、かつては正しいと信じられていた“科学知識”を100個紹介。 なぜ、そのような思い込みが広がったのか。ウソやニセモノが生まれた背景と顛末に迫る。 【主な内容】 ■ 物理と科学の迷信 ニュートリノは光より速い/ダイヤモンドは石炭で作れる/錬金術/重い物が速く落ちる/塩ひとつまみでお湯が早く沸く ...ほか ■古代の迷信 ピルトダウン人/カーディフの巨人/贋作化石/ツタンカーメン王の呪い/ケンジントン石碑
人はなぜ、「科学らしいもの」に心ひかれてしまうのか……? 東京大学大学院で地球惑星科学を専攻、大学勤務を経て小説デビューし、「ニセ科学」の持つあやしい魅力と向き合うサスペンス『コンタミ 科学汚染』を上梓した作家・伊与原新氏。同氏が生み出した、ニセ科学に魅せられた科学者・Dr.ピガサスが今回語るのは、未来を担う子どもたちの教育現場に忍び込むニセ科学。「科学っぽい、ちょっとイイ話」に、あなたも騙されていませんか──? (これまでの記事はこちらから) 「Post-truth」時代の教育とは 『インターステラー』というSF映画がある(2014年公開)。滅びゆく地球にかわる居住地を求め、宇宙へと旅立つ宇宙飛行士たちを描いた壮大な物語だ。 著名な理論物理学者であるキップ・ソーンが科学面を監修し、ワームホール、事象の地平面、特異点など、最新の知見による正確な設定とリアルな映像が大きな話題となった。映画の
伊藤忠彦副環境相のツイッターへの投稿。「EM菌団子を半田運河に投入しました」と書き込んでいる=ツイッターから 20年以上前から水質浄化などに効果があると宣伝されながら、科学的な裏付けがないと指摘される「有用微生物群」(EM菌)について、伊藤忠彦副環境相(54)=自民、衆院愛知8区=がフェイスブックやツイッターに「(イベントで)運河に投入した」と投稿したところ、研究者を含む多くの人から批判が寄せられ、伊藤氏は一部の投稿を削除した。 EM菌は1990年代に琉球大教授(当時)が有用性を提唱したが、2016年2月、当時の丸川珠代環境相が国会で「水質浄化に効果があるとの科学的検証データを承知していない」と答弁している。伊藤氏は毎日新聞の取材に「恥ずかしいが、過去の対応を知らなかった」と釈明した。
オタク的カテゴリーから学術的分野までカバーする才人にして怪人・丸屋九兵衛が、日々流れる世界中のニュースから注目トピックを取り上げ、独自の切り口で解説。人種問題から宗教、音楽、歴史学までジャンルの境界をなぎ倒し、多様化する世界を読むための補助線を引くのだ。 最近、ムック『別冊正論』の最新31号『「日本型リベラル」の化けの皮』を愛読している。 ............................................................... 当然、日本の正論を貫く産経新聞社が出してくださったもの。 特にオススメしたいのが、「動物学で日本型リベラルを看ると――睾丸が小さい男はなりやすい!! 政治から学界まで本能の為せるワザ」という玉稿である。執筆者は、我らが竹内久美子先生だ。 まず、この10ページにわたる論考の画期的な構成に心を打たれる。本旨であるはずの睾丸論は、7ペ
「何となく科学的な説明」を聞いて、食物などの健康効果や美容効果を信じてしまうことは多い。だが、その「科学っぽい」言説はどこまで信じていいのか? 東京大学大学院で地球惑星科学を専攻、大学勤務を経て作家デビューし、ニセ科学の持つあやしい魅力と向き合うサスペンス『コンタミ 科学汚染』を上梓した伊与原新氏に聞いた。 物語化する科学 平昌五輪カーリング女子日本代表チームの選手たちが、地元北見で市民報告会に臨んだというニュースを見た。選手の一人は、「パフォーマンス以外の部分」に報道が集中したことに対する戸惑いを、涙ぐみながら口にしていた。 日本人研究者がノーベル賞を受賞したときも、同じようなことが起きる。報道は、授賞理由となった研究の中身についてではなく、受賞者の幼少時代や苦労話、妻の内助の功といったエピソードに終始する。 要するに、大半の人々は、科学的成果の正しい理解よりも、その背後にある“物語”を
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私たち人類が、他の動物に比べて特に進化させてきた脳。高度な社会を築き上げてきた力の源である脳の神秘を、最先端の脳科学の力を借りながら、明らかにしていきます。 2018年2月4日放送のNHKスペシャル「人体」第5集・脳では、お笑い芸人で芥川賞作家でもある又吉直樹さんの脳を最先端の脳科学で徹底解剖!W司会の山中伸弥さん・タモリさんに加え、女優・菅野美穂さんも迎えた豪華メンバーで、これまで見たことのない「全く新しい脳の姿」に迫りました。 私たちの脳には1000億の神経細胞があると言われ、それぞれの細胞が電気信号をやりとりすることで情報を伝え合っています。番組では、脳の中を行きかう電気信号の様子を、世界で初めて、超精細CGで再現することに成功しました。(詳しくは、「ついに見えた!脳に広がる神経細胞のネットワーク」を参照) でも、脳はただ単純に電気信号をやり取りするだけではありません。神経細胞と神経
茨城県は平成30年10月に「第17回世界湖沼会議」を開催します。これと連動して平成29年4月に「世界湖沼会議市民活動気運醸成事業」補助金の募集を開始しました。 次の画像は、その時の茨城県庁のHPの一部を記録したものです。 「ただし、有用微生物群を活用した事業及び経費については補助対象外」と記載されていました(赤枠はブログ主が入れました)。有用微生物群とは、EM菌の正式名称です。 茨城県に公文書(行政文書)の開示請求をしたところ、EM菌を補助金対象から除外した事に対してEM推進団体や関連企業から茨城県に苦情が申し入れられていた事が判明しました。 次の資料は、茨城県霞ケ浦環境科学センターが作成した「経緯の概略」と「EM菌に関する状況」がまとめられた文書です。 (文書中の赤線・赤枠とマーカーで印を付けたのはブログ主です) ※「各都道府県の状況」についての詳細は、各都道府県から茨城県への回答文書も
≪垂れ耳のイヌは性格が穏やか≫ 来年は戌年。日本ではイヌは番犬として、家族として暮らしてきた長い歴史がある。そのせいだろうか、日本人にはイヌを食べるという習慣がない。 そして今や飼育される犬種は多種多様であり、しかも驚くほど性格の違いがあることを皆さんはご存じだろう。そこで私が注目したいのは、耳が立っているか、垂れているか、という点だ。 ジャパンケネルクラブ(2016年度版)に登録されているイヌのうち登録の多い、つまり人気のあるイヌ18種と、耳の特徴(垂れ耳か立ち耳か)、そしてプロが判断した性格の穏やかさについての評価を見てみると、こんな結果となる。 まず垂れ耳型のイヌである。 トイ・プードル、ミニチュア・ダックスフンド、ミニチュア・シュナウザー、シー・ズー、マルチーズ、ゴールデン・レトリーバー、パグ、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、ラブラドール・レトリーバー、ビーグルの10種
前回、「科学的主張」を解釈する上での注意点を取り上げた、国際的な総合科学雑誌の「Nature」誌の「Twenty tips for interpreting scientific claims(科学的主張を解釈するための20のヒント)」[※1]という記事の前半を紹介しました。今回は後半編です。 なお、ヒント1~10は、こちらのリンクを参照してください。 「科学的」主張に惑わされないためのヒント(1) (http://www.asahi.com/articles/SDI201711217705.html) では、早速、残りのヒント11~20を紹介していきたいと思います。 11.Seek replication, not pseudoreplication.(偽反復ではなく、真の反復を探し求めよ) 「pseudoreplication」とは、統計学の専門用語で、「偽反復」「擬似反復」などと訳さ
インターネットや書籍などで発信される健康・医療情報のなかには、科学的(あるいは科学を装った怪しい)主張があります。そうした情報を見極めるためのヒントをこの連載で解説してきました。そうした議論は、科学界においても行われています。過去のコラムでも触れたことがありますが、関心の高いテーマなので、改めて2013年に国際的な総合科学雑誌の「Nature」が取り上げた「Twenty tips for interpreting scientific claims(科学的主張を解釈するための20のヒント)」(※1)という記事について紹介したいと思います 。 Nature誌の記事では、「科学的主張」を解釈する上での注意点として、科学に対する理解の向上を助けるためのヒントを分かりやすく解説しています。このヒント集は、政治家のみならず、公務員、政策アドバイザー、ジャーナリストなど科学や科学者に接点のある人達に対
なぜ、母親たちはニセ科学にハマるのか ――「母親たちの宗教戦争」に思うこと 2017年08月03日10:30 カテゴリコラム Tweet 世の中には怪しい情報が蔓延している。 特に美容や健康に関するものは顕著だ。いわゆる「ニセ科学」とか「トンデモ健康法」というやつである。 トンデモ健康法は、自分を実験台にするのだと割り切って、リスクを承知の上で、手のかかる子どものいないライフステージのときに、自分自身で試してみるだけならまだいい。 しかし、そうではないのなら話は別だ。親自身が万一健康を害すれば子どもの世話がおろそかになるし、拒否できない子どもに試せば、子どもにも健康被害が及ぶ可能性がある。 また、ニセ科学はマルチ商法とからんでいることもよくある。私のもとにも勧誘が来たことがあったが、そのたびに「マルチって友だちなくすよね……」とさみしい気持ちになる。マルチ商法にハマった親の子どもだって、友
これまで書き留めてきた事のおさらいでもありますが、改めて。 科学とは 科学というのは、方法であり、手続きであり、それによって得られた知識の体系の事です。 科学は、常に誤っている可能性を持つ(プラグマティズムなどで言う可謬主義)体系です。その意味で、科学とは真なる知識であるとか、科学は真理追究の営みであるといった主張は成り立ちません。 尤も、真理を、哲学的に議論されているような意味合いで無く、現象の仕組みくらいの意味で用いる人もいるでしょう。そういう場合は、意味の確認をその場でおこなって議論を調整すれば良い事です。 ちなみに私は、哲学上の難問を考慮して、真理なる語そのものを、ほぼ用いません(ソシュールの記号論にかぶれていた時期もあって尚更)。 ニセ科学とは ニセ科学とは、 科学のようで科学で無い言説 です。科学は、方法や手続きをも含めた総合的な概念であって、常に誤り得る(言い換えれば、完成に
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