ビタミンDが骨を強くするメカニズムはこれまでも分かっていました。今回は、これまで不明だった、ビタミンDが脂質代謝を調節するメカニズムが分かりました。今後、メタボリックシンドロームや癌の予防や治療に効果のある人工ビタミンDの作成などに応用されることが期待されます。 概要 生物は脂質の量をさまざまな方法で調節しており、脂質調節に異常があると、メタボリックシンドロームや癌などの疾患を引き起こします。 そこで本研究グループは、脂質生合成の指令塔である転写因子(DNA上の特定の塩基配列に結合し、DNAからRNAへの転写の過程を促進または抑制する働きを持ったタンパク質の一群)であるSREBP(Sterol Regulatory Element-binding Protein)に着目し、ビタミンD代謝物がSREBPの活性を調節していることを新たに発見しました。そのメカニズム解析を進めたところ、これまで知