1981年 東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の業務に従事。2005年 銀行を退職して久留米大学へ。現職は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は一個人として行うものであるため、肩書きは「経済評論家」とする。 金融庁は10月に発表した金融行政方針の中で、銀行に対し、担保や保証がなくても事業に将来性がある先、信用力は高くないが地域に無くてはならない先、などに積極的に融資するように促しました。これに対しては、銀行業界に戸惑いの声も大きいようです。 「信用力は高くないが地域になくてはならない先」に対しては、地方自治体が保証をするのが筋であって、保証なしに銀行が貸し出すのは営利企業のすることではありません。従って、本稿では今ひとつの事業性について考えて見ましょう。 事業性の判断が出来る銀行員は極めて少数 駅前商店街の魚屋に融資する際、魚屋の地元での評判が良