意識はなぜ生まれたか――その起源から人工意識まで 作者:マイケル・グラツィアーノ白揚社Amazonこの『意識はなぜ生まれたのか』は、ブリンストン大学神経科学・心理学享受のマイケル・グラツィアーノによる意識研究についての一冊である。原題は『Rethinking Consciousness』、意識再考とか意識についてもう一度考え直すといったタイトルで、注意と意識の関係、またその区別する方法について。どうやったら工学的に意識を再現できるか? をグローバル・ワークスペース理論などと共に解説していく。 230ページほどの短い本文の中に、意識と神経科学をめぐる話題とこれから先、人工意識や人間のマインドアップロードが実現したときに未来の社会はどう変わるのか? という未来予想までが詰め込まれていて、満足度の高い本である。意識の話は一般向けでも専門用語が乱立しハードルが上がりがちだが、本書はたとえ話も豊富で