中学生の頃「自分文字」というものを開発したことがあります。 一時期は学校の授業のノートをこの文字で取るなど自在に操っていたのですが、そのせいで成績が悪くなったのは言うまでもありません。 今ではさっぱり読めなくなってしまったこの文字ですが、唯一覚えているのは、「あ」を表わす文字が「す」を左右反転させた形だったこと。 つまり、「す」のくるっと回転させる部分が左ではなく右についていたわけです。 なぜかと言われても困りますが、一から自分で文字を作るより、ある文字を適当に借用してしまえ、という省エネ発想だったのかと思います。 この省エネを地で行った文字があります。アメリカ先住民の一つであるチェロキー族の使う「チェロキー文字」です。 この文字を作り出したのは、チェロキー族のシクウォイア(Sequoyah)という人物で、19世紀初頭のことです。 当時のチェロキー族は文字を持たず、彼もまた文字は