東京都の「城南エリア」は、旧「江戸城」の南側の地域のことで、明確な定義はありませんが、一般には目黒区・品川区・大田区一帯を指すことが多いようです。江戸期の「城南エリア」は江戸近郊に位置する自然豊かな地であったため、大名の下屋敷も多数置かれました。明治期以降は各界の要人、文化人などの別荘・邸宅が立地するようになり、その後、人気の住宅地として発展した場所も多く見られます。また、海岸沿いには、江戸期に「東海道」が整備され、江戸から見て最初の宿場町「品川宿」をはじめ、沿道が賑わうようになり、明治初期には日本で最初の鉄道が、明治後期には電車線が開通、昭和初期には「京浜国道」の整備や、「羽田空港」の開設などもあり、交通の要衝としても発展しました。