カタール2022の影で進む悲劇 「カタールは2022年W杯の施設建設に携わる労働者を監禁し差別している。それを明らかにし語るべき時がきた」という書き出しで、イタリアのWEBマガジン『ウルティモ・ウオモ』に衝撃的なレポート(2017年11月9日公開)が掲載された。ITUC(国際労働組合連盟)が「アパルトヘイト」と非難するカタールの外国人労働者への差別的な待遇は、FIFA(国際サッカー連盟)が開催地剥奪を検討している有力な理由の一つでもある。サッカー界がどう対処するのか今、問われている。 2022年W杯のカタール開催が決まってから7年あまりが過ぎた今もなお、その開催と組織運営についての議論は絶えることがない。この大会のあらゆる側面が問題になっているばかりか、その一つひとつが巨大でかつ終わりのない論争を巻き起こし、開催プロセスそのものがいつ無に帰してもおかしくないという印象すら与えている。 まず