ルミネ、ムーニーなど、企業の製品・サービスの宣伝動画で女性を描いて「炎上」する事例が後を絶ちません。だから、サントリー「頂」に対する批判ツイートを目にした時は「またか」と思いました。 ただし、見た後の不快感と、問題が共有されていない度合いは、過去事例と比べて深いと感じます。本稿はその理由を考えることが目的です。 このような動画が作られたことについて、企業内の意思決定メカニズムを問うことは重要です。同時に、「何が問題か分からない」と言えてしまう人のリテラシーや人権感覚もまた、問われるべきだと私は思います。 女性VS男性問題ではないひとつ忘れてはいけないのは、この動画への反応は「女性VS男性」という対立構造でとらえるべきでないことです。女性の中にも「男性の妄想への理解を示す」人がいるでしょう。また、男性の中にも「こういうのはやめてほしい」と思う人もいるでしょう。「男の妄想」とくくってしまうこと
「これは炎上してしまうんじゃないか」「アウトかもしれませんね」 編集部で同僚記者とこのような会話を交わしたのは1月下旬のことだった。日経ビジネスでは2015年から毎年年末に『謝罪の流儀』という特集を掲載している。その年に起きた企業や個人の不祥事・炎上案件を取り上げ、何がダメだったのかを詳細に分析。これらの事例をもって他山の石とすることを狙った企画である。 同じ特集班メンバーとの間で話題に上ったのが、JXエネルギーが手がける電力小売りサービス「ENEOSでんき」の新しいテレビCM。それは次のような内容だった。 妻役の小池栄子さんがリビングで友人とお茶を飲みながら、自由に使えるお金の少なさを嘆いている。「解決策は2つあると思うの」。その答えが、「安い電気に変えるか、稼ぎのいい夫に変えるか」。友人は冗談だと受け止めるが、小池さんは急に真顔に変わり、「本気よ」と口にする。 ちょうどリビングに入ろう
昨日、フジテレビの『オリエント急行殺人事件』というドラマを観てた。アガサ・クリスティの名作を三谷幸喜が脚本したドラマ。内容に関しては割愛するとして、その番組中に流れたCMがすごく不快だった。LOCONDOという通販サイトのCMなのだけれど「服の通販だけれど試着ができて、気に入らないものは返品できる」という趣旨。母親とその娘がそのサイトで買った服を色々着ていって、気に入らない服を返品していく、という流れの中で娘がソファで居眠りしている父親を見て「パパは返品ね☆」とのたまう。全く面白くもなんともないし、これ普通にアウトやろと思ったし、何より不愉快。探したら、Youtubeにアップロードされていたので貼っておく。 こういった女尊男卑を増長するようなCMって割と見かけるのだけれど、こういうCMを作る奴らの頭をかち割って中身を見てみたいと思うし、こういうのが許容されている現状が非常に気に食わない。立
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