約370人が死傷したベルギー連続テロから2日後の昨年3月24日。ブリュッセル在住のモロッコ系ベルギー人のジャーナリスト、ファイサル・シェフ氏(31)は、実行犯とみなされて突然拘束された。 爆発が起きた地下鉄駅に取材に行ったが、嫌疑は全く身に覚えが無かった。取り調べでは「爆発物はどこだ」「『イスラム国』(IS)をどう思うか」などと聞かれたが否認を続けた。 拘束2日目の夜、独房で警官と口論になった。その後、電気が消えて警官7人ほどが入ってきた。頭や足を殴られ、意識を失った。 「自分の血の冷たさで目が覚めた」。裸のまま、床に寝かされていたという。拘束から40時間近く、飲み物も食べ物も与えられなかったと訴える。 拘束3日目の26日、逮捕状が執行された。「被疑者に権利はない」と言われ、靴下や靴が取りあげられた。さらに「これが必要だろう」とカミソリを置いていかれた。「自殺を促すような仕打ちだ」と感じた
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