こんなに続くと思わなかった―。今、「ひきこもり」の長期・高齢化が深刻化しています。国の推計によると、ひきこもりの人は54万人。しかし、これは39歳以下の人数に限っての数字であり、40歳以上の人を含めると100万人におよぶという見方もあります。なぜ、ひきこもりがここまで長期・高齢化したのでしょうか?ひきこもりから脱するためのヒントとは?当事者を取材し、その実態を見つめました。 長期化したひきこもり かつては、若者の問題として注目された「ひきこもり」。しかし今年、内閣府は初めて40歳から60歳の実態調査に乗り出すことを発表しました。背景にあるのは、ひきこもりの長期・高齢化の問題です。40代、50代になったひきこもりの人が、高齢化した家族と共に追い詰められ、社会的に孤立している深刻な事態が全国で相次いで報告されているのです。 ひきこもりの定義は、 ・自室からほとんどでない ・自室からは出るが、家