【ワシントン=白川義和】米国家安全保障局(NSA)が外国首脳の通信内容を盗聴していた疑惑などが次々と報じられ、オバマ政権が対応に苦慮している。 各国の不信が高まるなか、機密情報収集の詳細は明らかにできないため、米政権の説明は「NSAの活動見直し」にとどまる。ブラジルやドイツなど説明に納得できない国との関係悪化が懸念されている。 ◆大統領知らず? 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は27日、オバマ大統領がNSAの活動見直しに着手した今年夏以降、NSAがメルケル独首相らの盗聴をやめたと報じた。 元中央情報局(CIA)職員エドワード・スノーデン容疑者がNSAの通信収集活動を暴露し、米国民から「プライバシー侵害」との批判が出たことを受けての措置だったが、オバマ大統領はこの時点まで、NSAが外国首脳約35人を盗聴していたとの疑惑を知らなかったという。 また、同紙によると、米国は、英国、カ