大島大橋に貨物船が接触して送水管が破断し、山口県周防大島町のほぼ全域で約40日間断水が続いた問題で、給水所での水を運ぶ作業が原因で、高齢者を中心に24人が骨折していたことが町の調査でわかった。 断水期間中、町は多い日で町内14か所に臨時給水所を設置。町民は容器に水を入れて自宅まで運ぶ生活を余儀なくされた。 町病院事業局が、事故翌日の10月23日から今月5日に3町立病院で受診した患者を対象に調査。重い容器を持ったことなどが原因で21人が胸や腰を圧迫骨折し、3人が転倒して脚などを折っていたことが判明した。 また、ほかに50人が肩や腰、脚などの痛みを訴えた。計74人のうち約9割が60歳以上だったという。 同局の担当者は「受診まで骨折に気づいていない高齢者もいた。町外などの病院は調査しておらず、実際の被害はもっと多い可能性もある」としている。