英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ by polimediauk
“fair play for musicians” 公開日時: 2006/12/26 12:00 著者: lessig_blog 12月7日。この日は汚名とともに記憶される日となるだろう。 Gowers Reviewという、20世紀あるいは21世紀に政府関連機関によって刊行された知財関連の文書でもっとも賢明であるかもしれない報告書が――事実の綿密な評価に基づき、すでに制作された作品の著作権保護期間は原則的に、決して延長されるべきではないと結論した文書が――公開されたその翌日、FT誌には4000人のアーティストが署名した"fair play for musicians"なる広告が掲載された。録音物の著作権保護期間を50年から95年に延長することが「フェア」であると主張するものだ。CNNの報道にいわく、 法改正がなければ、"Love Me Do"や"I Want To Hold Y
(ブレア氏が中東にいるので、速報が続々届く。たくさん記者が随行しているのだ。BBCのウエブサイトを見ても、どんどん写真が変わる。従軍記者がどれだけ真実を報道できるのか、という話があったが、これほどブレア氏にくっついていると、批判しにくくなりはしないだろうか?あまりにも逐一、報道があるので。・・・お疲れ様です・・・・・。) 未だ、サウジへの戦闘機売却に関する収賄疑惑捜査が取りやめになったことの衝撃が消えていない。 今、ブレア首相は労働党にお金を貸してくれた人たちに貴族院の議員としての資格を与えた、つまり金で貴族院の資格を売った件のスキャンダルに巻き込まれている。こっちの方の扱いが今メディアでは大きいかもしれない。それよりも、5人ぐらいの娼婦たちが路上で殺された事件の報道が一番大きい。 しかし、サウジの件は、どうしても衝撃である。 それは、収賄があったかどうか、という問題をはるかに超えている。
私が時々記事を書いてきたオンラインの「ベリタ」が、隔月で紙の雑誌となって発売されることになった。発売日は20日だそうである。208ぺージで定価1200円(税別)。発行は柘植書房新社。もしどこかで出くわしたらページをめくってみていただけたらと思う。私は9月ー11月ごろあまり出していなかったので、前に書いたオランダの記事が載っていると聞いた。 英週刊誌「エコノミスト」の表紙だが、ますますジョーク系雑誌「プライベートアイ」と見分けがつかなくなってきたように思う。(表紙的には。) それにしても、ここ2,3日英国では大きなニュースが続いた。ダイアナ元英皇太子妃の死因調査の結果が出たりなどだが、その中でも日本ではあまり大きなニュースにならなかったようなのだが、サウジアラビアに対する、BAEシステムズという会社の武器(戦闘機)売却話。 売却が悪いのでなく、BAEシステムズが、わいろを使って契約をとった、
無防備マンが行く!―まんが: あきもと ゆみこ ⇒秋元裕美子さん:漫画で「平和の作り方」考えよう 国際条約や憲法9条紹介 /大阪:MSN毎日インタラクティブ 「『ウヨク』『サヨク』などの思想に関係なく、命が大事だから戦争に反対しているだけ。あきらめて無関心にならないで」と無防備地域の実現を求める署名への参加を呼びかけている。 ⇒まんが『無防備マン』が行く! ちなみにフィナンシャルタイムズ。 ⇒FT.com / World / Middle East & Africa - Blair backs no-fly zone over Darfur Tony Blair has backed imposing a no-fly zone over Sudan’s Darfur region, calling for “tougher action” if the government in Kha
今週の日本版ニューズウィークのカバーが「ボラットが来た」であった。カバー写真を見て、おや?、これを採用したのかと思った。というのは、ロイター”映画『ボラット』のポスター、イスラエルで廃棄される”(参照)で話題になっていたからだ。 コメディアン、サシャ・バロン・コーエンの別人格であるがさつなカザフスタン人ジャーナリスト「ボラット」が股間を強調した下着姿で現れたポスターが、イスラエルでは不適切であると判断され、廃棄された。 「アメリカで大ヒット英国最新コメディー『Borat』」のすべてともある。ああ、このネタを日本で取り上げるのかとちょっと困惑しつつ、そういえばと思ってユーチューブをひねったら案の定すでに何本が上がっていて、いくつか覗いたが、涙が出るくらい笑った。 特に、れいの歌は実際に聴いてみると、というかその映像の作りもだが、すごいもんだと思った。これを一発撮りでやったのかと思うと、サシャ
以前こちらでも書いたように、英国は録音物の著作権保護期間を50年から95年に延長しようとしている。既存の作品と将来作られるもの両方についてだ。(われわれが著作権保護期間を延長したのは欧州と「調和」させるためだったことをお忘れなく。今度は欧州の側が米国と「調和」させるため期間を延長している。このサイクルに終わりはあるのだろうか? もちろんありはしない。) ipprは知財を巡る問題全般について優れた報告書を公開しており、この延長のパターンのどこが誤りであるかもよく明らかにしている。(無料ではダウンロードできないが(問題だ)、サマリはこちらから落とせる)。また英国のあたらしい活動グループUK Open Rights Groupもまもなくポリシーペーパーを発表することになっている。 だがこの論争の真の問題は、期間延長を主張する側が(1) メディアに登場する一般受けのする人物で、(2) 本物の反論を
警察官や専門家によって構成される、英国の児童保護組織「Child Exploitation and Online Protection(CEOP) Centre」は11月17日、児童性的虐待の前科者で、居所の通知義務を怠っている人を写真付きで公開するサイトを立ち上げた。 サイトは犯罪防止組織Crimestoppers Most Wantedの協力で開発されたもので、行方をくらましている児童性的虐待者に関する情報を募り、居場所を突き止めるのが狙い。 英国ではSexual Offences Act 2003法に基づき、性犯罪者は自分の居住地を登録するよう義務付けられている。 サイトには顔写真のほか、身長や体重などの身体的特徴、氏名が公開されている。
このネタは不用意な誤解を招くかと思ってスルーしていたのだが、週刊新潮(2006.11.16)に「日本の改憲を支持した『フィナンシャル・タイムズ』」という小記事があった。日経新聞か朝日新聞でこのフィナンシャル・タイムズ社説は翻訳されたのだろうか。見落としたか。ネットをざっくり見ているわりには、改憲論とか安倍首相というと脊髄反射的に騒ぎ立てる勢力があるのに特にそうも見えないので、まあ、一様にスルーってことでひとつ、となったのかもしれない。ま、私もそれでいっかぁと思ったのだが、週刊新潮の記事を読んでいて、もしかして、記者はオリジナル社説読んでないかもという印象を持ったので、簡単にブログっておくのも悪くないだろう。あー、言うまでもないことだが、私はウィークな改憲反対論者ですよ。 切り出しとして週刊新潮の記事だが。 靖国問題は、”曖昧戦術”で乗り切り、中韓との関係改善に成功した安倍首相。すっかりタカ
英国の著作権保護法は、「私的複製権」を認め、MP3プレーヤー愛好者を保護するよう改正すべき――英シンクタンクのInstitute for Public Policy Research(ippr)が10月29日、報告書をまとめた。 ゴードン・ブラウン財務大臣の発案により設置され、Financial Times紙の元編集者アンドリュー・ゴワーズ氏が指揮する、英国における知的財産権に関する独立調査団「Gowers Review of Intellectual Property」は、11月に調査報告書をまとめる見通しだ。ipprは同調査団に対し、300年の歴史を持つ時代遅れの法律を見直すべき、と強く主張している。 同シンクタンクは、「私的複製権」を定め、個人がCDやDVDを個人利用のためにコピーできるようにすべきだと推奨している。 英国の現在の知的財産保護法では、著作権の存在するものを個人がコピー
火曜夜、大衆紙・タブロイド紙「デイリー・スター」で、ちょっとした事件があった。 月曜日から製作中だった6面紙面を、英ジャーナリスト組合の緊急会議の後で、差し替えることに決定したのだ。この紙面は、「デイリー・ファトワ」というテーマで作られたもので、イスラム教を茶化すような内容だった。ファトワとは「イスラム法の解釈・適用をめぐって, 権威ある法学者が提出する意見」(ヤフー辞書)。 ガーディアン、プレス・ガゼット、インディペンデント紙の報道から何が起きたかを拾ってみる。 このページは、「もしイスラム教のシャリア法が施行されていたら、デイリースターはどうなるか」という仮定の下で作られた、冗談・ジョークが狙いだった。 内容は、大衆紙ザ・サンでは、3ページ目に,毎回半裸の女性のピンナップ写真がつき、これを「ページ・スリーPage 3」とも略して言われるが、これをもじった形の「ページ・スリー、ブルカ女性
昨日あたりから、英国では、ストロー英元外相が、ムスリムの女性たちで、顔を隠すようなベールをかぶっている人は、自分と会うときは脱いでほしいと思っている、と発言し、大きなニュースになっているようだ。 最初、え?と思ったのだが、今日もBBCのニュースをウエブで読むと、ラジオのインタビューで、「できれば、全面的に脱いでほしいと思っている」と答えており、ずいぶん正直な人だなあと感心してしまった。 http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk_politics/5411954.stm ムスリム女性たちのベール、スカーフ、といってもいろいろあるが、ストロー氏が言っているのは、全身を真っ黒な装束で包み、顔部分にも布のベールがあるので、話しているときにまったく相手側の顔、表情が見えない状態のことだ。話す相手の顔や表情が分からないと、コミュニケーションがうまくいかない、ということだ。そして、これ
英Royal Mailは9月19日、自宅で「オンライン切手」とも言えるバーコードを印刷し、オンラインで料金を支払う新サービスを開始した。 ユーザーは、Royal MailのWebサイトから、郵送物の大きさやタイプにより郵送料金を選択する。料金を支払うと、バーコードをダウンロードして印刷できるという仕組み。支払いもオンラインで、クレジットカードやプリペイド口座から行う。バーコードは、ラベルや紙のほか、封筒に直接印刷することもできる。 料金は通常の郵送料金と同じ。「オンライン切手」は、通常郵便から国際郵便まで、Royal Mailが扱う全てのサービスで利用可能だ。また、郵送料金のほか、郵送証明書や通関書類なども、同様にダウンロードして自宅で印刷したものを利用できる。 利用にはAdobe Reader 5.0以降が必要。PCとMacの両方に対応する。 Royal Mailは1840年、世界初の切
8月のテロ未遂事件で、英メディアがどのように報じたか、に関して、週刊の「新聞協会報」9月12日付に原稿を書いた。取調べはまだ続いており、全貌が明らかになったわけではないが、転載許可を得たので、記録としてここに入れておきたい。 旅客機テロ計画、英国内の報道 -大量の情報流れ過熱化 8月10日早朝、英国民は衝撃的ニュースに接することになった。米国行き旅客機爆破テロ計画が阻止されたことが発表されたからだ。20数人が容疑者として逮捕され、警戒レベルは最高度に引き上げられた。 今回のテロ計画事件では、捜査当局などから流れ出た大量の情報を、メディア各社が競うように報道した。通常は公開されない未成年容疑者の実名が報道されたことに加え、容疑者の顔写真、住所などの個人情報が頻繁に出た。 英国では、容疑者が逮捕された後、後の裁判で被告に対して不利となるような情報は、法廷侮辱罪に当たるとして報道が許されていない
問題はカブトムシとクワガタムシにとっては里山の存続にあることは確かだし、いわゆる四点セットは疑似問題臭いのだが、まようするに世相を覆うこのもわっとした感じは何か。と沈んでいて思うことをなんとなく書く。 先日なんかのニュースで英国イングランドのシンボルを決めようという話を聞いた。英国というのは正式名はUnited Kingdom of Great Britain and Northern Irelandだから略してUK、というように国の集まり。国旗もね、三レイヤーズ。実際スコットランドやウェールズは財政とか言語の面でもかなり自治性が高い云々だが、さてイングランドはというと案外文化的な中心的なイメージはないらしい。クイーンがいるじゃないかと日本人などは思うが彼女こそまさにUnitedでありCommonな象徴だから一に除外。つうとロンドン塔かな。れいの二階建てバスは廃止になるらしい。現在そういう
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