Na+は十二指腸・空腸においてはNa+/H+交換によって能動的に、回腸においてはグルコースやアミノ酸などの溶質の存在下に受動的に吸収される。また、Na+/Cl〜共役輸送により回腸・結腸からも吸収される。下部結腸ではNa+チャンネルによっても吸収される。 Cl〜に関してもNa+/Cl〜共役輸送による吸収や膜電位依存性、重炭酸イオン(HCO3〜)依存性による吸収が部位別に行われる。K+は小腸・結腸において受動的に吸収される。Ca2+は主に十二指腸において受動拡散と能動輸送によって吸収され、能動輸送によって吸収細胞内から血管内へ移動するが、ビタミンD(活性型)がこの移動を促進するとされる。 Mg2+の吸収は小腸・大腸のいずれからも吸収され、受動拡散、能動輸送などによるとされている。鉄(Fe)の吸収は上部小腸で行われるがFe3+に比しFe2+のほうがよく吸収される。鉄の吸収は体内の貯蔵鉄の量によっ