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小説を商業出版することになり、これまで自分で書いて見直すだけだったのが、編集者・校正者による校正・校閲のプロセスを初めて体験した。その過程で差別語・差別表現に関しての指摘を受けて、改めて自分の中での判断について少し整理しておきたいと思った。 ある言葉が持つニュートラル、ネガティブ、ポジティブの三相を同時に見ないと、「その言葉をここで使うのが適切か」は判断ができないけれど、三相のうち一面しか見なかったり知らなかったりすると正確に判断ができなかったり、話が噛み合わなくなったりする。 指摘を受けた点1 「発狂」や「狂人」に指摘が入った。 江戸時代に実在したという届出「発狂扱ひ」に言及した箇所に指摘が入った時はどうしようかとも考えて、「精神状態の異常による行動という届け出」と言い換えた。 明治時代に精神障害者が「狂病者」と呼称され、「狂」に否定的・差別的な意味あいが付与されてきた。1970年代に「
株式会社新潮社は2024年6月26日、ガブリエル・ガルシア=マルケスの『百年の孤独』文庫版を発売いたします。新潮文庫の夏のフェア「新潮文庫の100冊 2024」の目玉新刊の一冊として刊行します。 ■『百年の孤独』とは 1967年にアルゼンチンのスダメリカナ社から刊行され、現在まで46言語に翻訳されて5000万部を売り上げている世界的なベストセラー。著者は自作を黒澤明監督が映像化することを熱望したが、NETFLIXが2022年にノーベル平和賞受賞40年を祝して『百年の孤独』の映像化の権利獲得を発表、大きな話題を呼んだ。著者の生地をモデルにした不思議な村「マコンド」を舞台にした数世代にわたる一族の物語で、奇想天外なエピソードが延々と続くが、不思議な中毒性があり、読後には大どんでん返しで奇妙な感動に包まれる。世界の名だたる作家たちが賛辞を惜しまず、その影響下にあることを公言している名著中の名著。
小説(短編集)が来月(2024年4月)にKADOKAWAから出版されることになった。その顛末やいろいろ思ったこと等のメモ。 ※このエントリはKADOKAWAの担当編集者や広報に見解を求めて書いていない。「私のケースはこうだった、私からはこう感じた/こう見えた」を記録している。勘違いされるといけないので念のためお断り。 概要 カクヨム(小説投稿サイト)で年に1~2作ほど小説をアップしていた。それ以前のブログ時代からだと20年くらい書いていた。 カクヨム経由でKADOKAWAから単行本の刊行の打診があった。カクヨムに過去に投稿した作品5編と、書下ろし2編を加えて短編集とすることになった。 著者側の実作業としては3ヶ月弱程度。 アマチュア時は単に「作品」でしかなかったけど、今回は同時に「製品(商品)」の側面が出てきて色々新鮮だった。 自分が書いたものが物理的な本になるのは、単純にうれしい。 目次
食べものから「資本主義」を解き明かすとは 私たちが何を食べるか、食料安全保障をどうするのか。そこには消費者や農家の努力だけではなく、政治経済が大きく影響している。学生たちにそう話すと「食べものと経済が関係しているなんてビックリ!」と驚かれる。しかし実際には、食も農も資本主義のロジックで動いている。 気候危機も、パンデミックも、戦争も、広がる格差や「生きづらさ」も、山積する問題は、じつは資本主義経済としては当然の結果という見方もある。だからこそ、そのカラクリを理解することが重要だ。 とはいうものの、ただ経済学を勉強しても現状はなかなか見えてこないだろう。もっともらしく語られる理論(セオリー)と私たちのリアルは大きく乖離しているからだ。そこで、身近な食べものを題材に、現代社会のグローバル化、巨大企業、金融化などを解き明かしてみた。若い人にも女性にも、「素人」や「庶民」にこそ、この現代社会のカラ
漫画家の芦原妃名子先生のご逝去に際して、芦原先生の生前の多大な功績に敬意と感謝を表し、謹んでご冥福をお祈りいたします。 ご逝去に伴い、読者、作家、関係各所の皆様にご心配をおかけしていることを深くお詫びいたします。 『セクシー田中さん』の映像化については、芦原先生のご要望を担当グループがドラマ制作サイドに、誠実、忠実に伝え、制作されました。しかしながら、今回のような事態となったことは痛恨の極みです。二度とこうした悲劇を繰り返さないために、現在、調査を進めており、今後、再発防止に努めて参ります。 あわせて、芦原先生にご寄稿いただいていた『姉系プチコミック』が所属する小学館第一コミック局の声明がございます。お読みいただければ幸いです。 引き続き、小学館の出版活動にご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。 小学館 作家の皆様 読者の皆様 関係者の皆様へ 芦原妃名子先生の訃報に接し、私たち第
多くの人たちと同じように、ずっと、悲しんでうろたえて、ときどき泣きながら、日々を過ごしています たくさんの漫画家さんや関係者や漫画を好きな人が、悲しんだり怒ったりしている 慎重に誠実に言葉を選んで自分の考えを綴っている人もたくさんいる でも当たり前なんだけど、どんな人の言葉にも過不足がある 今回はなおさらその過不足が大きい 自分の場合もひどかった、こんな目に遭った 私は別にイヤな目には遭わなかった、みんないい人だった みたいな好悪りょうほうの事例が乱立していっても、この出来事への何かの足しになるのかどうかもわからない 芦原さんに家族近親者がいるとして、今後、この業界全体の改善が進まなければ遺された人は傷付き続けるだろうけど、救いがないのは、今後改善が進んだとしても遺された人はきっとまた同じように傷付くだろうことです 改善されていけば、「ならば、どうして、彼女が命を絶つ前にそういう改善がなさ
出版という事業を通して、人々の暮らしの役に立ち、心の豊かさに資すること。そして、社会の繁栄と人類の平和に貢献したい、これが講談社の創業以来の、変わらぬ願いです。 この願いを実現させるために、これまで培ってきた経験を財産に、さらに魅力的な作品をより多くの読者の皆様にお届けできるよう、新しい時代に即した出版活動を果敢に続けてまいります。 近年は、コンテンツを展開する幅がどんどん広がっています。世界に向けての海外事業や、電子書籍はじめデジタル事業の充実、ドラマや映画などの映像化・アニメ化といったライツビジネスの比重もますます高まっており、社の重要な屋台骨となっています。 創業時の原点である「本を創る喜び」を、社員ひとりひとりが胸に抱き、刊行するすべての書籍、雑誌を軸とするコンテンツが、読者の皆様の心に残るものになるよう、社員全員が「世界一おもしろくて、ためになる」をつくる気持ちで一層の努力を重ね
日本テレビ系列で昨年放送されたドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが死去したことを受け、同様に自作が映像化された経験を持つ漫画家たちがSNSで相次いで追悼の言葉を寄せている。ドラマの脚本を巡り悩みを吐露していた芦原さんに思いを寄せる一方、関係者からは映像作品に原作者の意向を反映させることの難しさを指摘する声もある。 作品を一番大事にドラマや映画化、アニメ化もされた「のだめカンタービレ」の原作者で漫画家の二ノ宮知子さんは、芦原さんの死去が判明した29日、自身のX(旧ツイッター)を更新。芦原さんの名前は出さなかったが、「自分の作品を一番大事に思っているのは自分なんだと号泣した日の事を思い出して、また涙が止まらない」「今、誰かを責めようとしている人たち。もう本当にやめて欲しい」などと投稿した。 実写映画やテレビアニメになった「ちはやふる」の末次由紀さんも、Xに「悔やまれてな
1989年に公開され、スタジオジブリの初期作品として、いまも絶大な人気を誇る『魔女の宅急便』。原作者の角野栄子は、35歳で作家デビューし、同作を出版したのは50歳の時だった。アニメ化された映画を初めて観た時には、原作と大きく異なる内容に戸惑ったというが、その後、自身の作品が国民的・世界的作品に成長していく様をどう感じていたのか。物語の誕生秘話や同作が愛され続ける理由を聞いた。 着想も映画化もきっかけは「娘」 “宅急便”がヤマトの商標とは知らず、あわや大惨事? ――『魔女の宅急便』は、どのようにして着想されたのでしょうか? 角野栄子私は大学時代、アメリカ大使館の図書館に行って海外の雑誌をよく見ていました。その時、雑誌『LIFE』に載っていた『鳥の目から見たニューヨークの風景』という写真を見て、すごく物語性を感じたんです。それから何年も経って、娘が描いた魔女のイラストを見て「魔女の話を書いてみ
今年もなんとか年末までたどり着きましたね。毎年書いている今年面白かった本を紹介する記事です。 今年は本屋(蟹ブックス)で働き始めたということもあって、今までよりも幅広い本を手に取った一年だったように思います。あと、去年はなぜか短歌くらいしか読めなくなっていたけど、今年はエッセイとかをまた楽しく読めるようになってきました。うれしい。エッセイを書く気力もわりと戻ってきたので、2024年はまたエッセイ本を出したいなと思っています。まあ、できる範囲でやっていきたいですね。無理せず、死なないように。 マンガ 鶴崎いづみ『私のアルバイト放浪記』(観察と編集) 大山海『令和元年のえずくろしい』(リイド社) 大白小蟹『うみべのストーブ』(リイド社) 坂上暁仁『神田ごくら町職人ばなし』(リイド社) 岩波れんじ『コーポ・ア・コーポ』(ジーオーティー) 新井英樹『SPUNK - スパンク!』(KADOKAWA)
岡山市出身の作家、内田百※けんの代表作、「阿房列車(あほうれっしゃ)」の自筆原稿が新たに見つかり、市内の文学館に寄贈されました。 ※けんの漢字は、門がまえの中が「月」 見つかったのは、内田百けんが鉄道に乗ることのみを目的に全国各地を訪れ、その道中をユーモアあふれる筆致で記した代表作「阿房列車」シリーズのうち、島根県の松江を訪れた「山陰本線阿房列車」と、一連の旅の最後で九州を訪れた「不知火阿房列車」の自筆原稿あわせて243枚です。 岡山市北区の吉備路文学館によりますと、ことし10月、青森市の女性から「百けんの原稿があるので、出身地の岡山に寄贈したい」と連絡があり、鑑定したところ自筆原稿だとわかりました。 原稿は、白地にオレンジ色のマス目の旧国鉄の用紙に書かれ、右上を紐でくくった状態で保存されています。 百けんが文章を書いたあと、ことばを繰り返し推こうした跡が残されていて、1枚目の用紙には原文
いつもhontoサービスをご利用いただきありがとうございます。 ハイブリッド型総合書店サービス「honto」ではネット書店(本の通販ストア、電子書籍ストア)とリアル書店を連携したサービスを展開しておりますが、2024年3月31日をもって「本の通販ストア」のサービスを終了することと致しました。 2012年5月のサービス開始以来、多くのお客様にご愛顧賜りましたこと、深く御礼申し上げます。 サービス終了後の2024年4月1日以降「honto」は電子書籍ストアのサービスは継続し、本の通販に関して「e-hon」との連携を開始致します。 紙の本をご購入される場合は、hontoサイトからe-honサイトへ誘導し、お客様のご購入をサポートして参ります。 また、丸善ジュンク堂書店オンラインサイトの立ち上げも計画しております。 リリース時期が決まり次第、改めてアナウンスさせて頂きます。 〈 honto 本の通
タイトルのとおりなんだけどいま30後半で、今後の人生のことを考えるとむなしくなるわ。 結婚しているやつはいいわな。パートナーと楽しく生きろよ。 子供いるやつもいいわな。子育ての醍醐味を味わって生きろよ。 仕事で自己実現できているやつもいいわな。その調子でスキルアップしなさいな。 で、この三つがどれもできていないおっさんはどうやって生きていけばいいわけ? 生まれてからずーっと、人に言われたことだけやって、我慢料として安い給料を渡されてさ。 誰かを稼がせるためにロボットのように働いて、動けなくなったらポイでしょ。 七時ごろに仕事が終わって、飯食って、酒飲んで、寝る。誰かを稼がせるためにそれを繰り返す。 自己実現できていない会社員って置き換え可能なbotでしかないわなぁ。むなしくなる。 無私な毎日だわな、ほんと。宇宙人が見たら、あまりの規則性に驚くと思う。人間がアリの習性に驚くように。 はいはい
大手デジタルメディア企業のRecurrent Venturesが大規模なリストラを敢行し、事業再編を行いました。この事業再編によって、151年の歴史を持つ大衆向けの科学雑誌「Popular Science」がついに廃刊することになったと報じられています。 Recurrent Ventures lays off across digital media portfolio following CEO shakeup https://www.axios.com/2023/11/13/recurrent-ventures-layoffs After 151 years, Popular Science will no longer offer a magazine - The Verge https://www.theverge.com/2023/11/27/23978042/popular-s
一般社団法人日本書籍出版協会が、同協会が刊行している『これから出る本』を2023年12月下期号をもって休刊すると発表しています。 『これから出る本』は同協会会員社の近刊予定書籍を掲載対象とする情報誌です。出版物の普及・増売・流通の円滑化等を目的として、1976年5月に創刊されました。 一般社団法人日本書籍出版協会 https://www.jbpa.or.jp/ https://www.jbpa.or.jp/pdf/database/korehon20231124.pdf ※お知らせ欄に「「これから出る本」休刊のお知らせ」とあります。二つ目のURLはお知らせの全文[PDF:1ページ]です。 これから出る本(一般社団法人日本書籍出版協会) https://www.jbpa.or.jp/database/publication.html
子どもたちが読書習慣を身につけるために、もっとも身近な場所となるのが学校図書館です。1954年に施行された学校図書館法は、学校図書館を「欠くことのできない基礎的な設備」と位置づけています。最近は読書だけでなく、本と触れあう学びの場として、また、情報活用能力を育成する場として活用する学校が増えています。(写真は、汐入東小の学校図書館を使った授業の様子) 学校司書常駐で貸出冊数が3倍に 荒川区立小 東京都荒川区立汐入東小の2階玄関を入ると、すぐ目の前に学校図書館の入り口がある。2010年に開かれた新しい校舎は8階建てで、学校図書館はその中心に位置づけられている。特別教室三つ分のゆったりとしたスペースに約2万冊が並び、光が差し込む窓際には畳敷きの読書コーナーもある。 10月下旬に訪ねると、1年生の国語の授業が行われていた。 「今日はひとつのお話を読みます」。担任の岩井咲子教諭が「いやいやえん」(
望月麻衣@11/6頃京都東山邸の小鳥遊先生発売 @maimotiduki ポプラ社の担当編集さんは『小説家になろう』をチェックしているそうで、「やっぱりランキングからチェックします?」と訊いてみると、 「いえ、うちはライトノベルを探していないので、ランキングはまったく参考にしてません」とのこと。 では、どんな風に探しているのかを聞いてみたら、 ・とにかく深く潜って探す ・ラノベ以外を好んで読んでいる読み専さんのレビューを辿る ・件数は少なくても熱い感想がついているとチェックする とのことでした。 「興味を惹かれるような分かりやすいタイトルがあれば、見付けやすいんですが、なかなかないんですよね〜」 とも仰っていまして、 噂には聞いていましたが、(ラノベ以外の作品を探している場合)編集さんはランキングに重きを置いていないようです。 2023-11-10 08:37:57
こんにちは。LINEヤフー株式会社でテキストマイニングや自然言語処理などをやっている山下( @yto )です。 Yahoo!デベロッパーネットワークのテキスト解析 Web API が CORS(Cross-Origin Resource Sharing)対応したため、サーバがなくてもブラウザから直接 Web API にアクセスできるようになりました(参考)。 そのテキスト解析 Web API の機能の一つである「校正支援」は日本語文章の品質チェック(校正)を支援するもので、文字の入力ミス、言葉の誤用、わかりにくい表記、不適切な表現などが使われていないかをチェックして、指摘します(内部の辞書データをベースとしているため完全なものではないことをご承知おきください)。 この校正支援機能のサンプルプログラムとして「HTML ファイル1つだけで完結する校正支援ツール」を作ったので紹介します。入力され
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