中高年男性の間で、「男介の世代」という笑えない駄洒落が流行っている。もちろん「団塊の世代」をもじった言葉であり、最近ではインターネットでの検索でも多数ヒットするところにまで来ている。 その意味は、もちろん介護を行う中高年男性である。その嚆矢は、「亭主の代わりはないけれど、市長の代わりはある」の名言を吐いて妻の介護のために辞任した江村利雄元高槻市長や、同じく、妻の介護を理由にポストを退いた西垣覚元東海銀行会長といわれる。介護の対象を妻に限らず、老親等に広げてみれば、同様の例は身の回りに増えているはずである。 平均余命は確かに長期化しているが、健康なまま寿命を全うできるわけではないのが現実であるなかで、団塊の世代は否応なく介護の現場に押し出されつつある。自らの年齢を考えれば、まさに「老老介護」の当事者と言うことになる。 団塊の世代はまさに会社人間として高度経済成長の時代を駆け抜けてきた世代、そ