7月27日、韓国と北朝鮮は「南北通信連絡線(以下、連絡線)回復」について合意したことを発表し、即日連絡線を復旧させた。これにより、昨年6月に北朝鮮が一方的に南北間の連絡線を切断し、さらに開城の南北の共同連絡事務所を爆破して以来絶えていた南北間の通信が可能になった。 そこのこと自体は評価できなくもないが、前回の寄稿<北朝鮮との連絡線回復の韓国、だが安直な恭順外交は許されない(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/66294)>で示したように、これを契機に北朝鮮に圧力をかけられた韓国が、北に一方的にすり寄るような態度をとるのではないかとの危惧があった。 嫌な予感は的中した。北朝鮮側には、米国軍と韓国軍が原則的に毎年開催している「米韓合同軍事演習」を中止させようとの魂胆があった。そして韓国は、北の意を汲むかのように、8月16日から開始予定の米韓合同演習の規模