「2011年度はKDDIの次なる成長に向けたスタートの年」──就任初の新年度を田中社長はそう位置付ける。スマートフォンへのシフトを進めつつ、中期的には「3M戦略」を国内事業の軸に据えていく。 2011年度は「KDDIの次なる成長に向けたスタートの年だ」──KDDIの田中孝司社長は、就任後初の新年度となる11年度をそう位置付ける。短期的にはauの勢い回復と初の黒字化を達成した固定事業の増収増益を目指しつつ、中期的には「3M戦略」を掲げ、複数のネットワークを持つ強みを生かした収益モデルへの転換を進めていく。 「もう一度、みんなが期待できるauに」と昨年12月に就任した田中社長は11年度、auの勢い回復に向けた経営指標として(1)解約率、(2)MNP(番号ポータビリティ)、(3)純増シェア、(4)データARPU──を重視する。転出超が続いているMNPや、ソフトバンクモバイル、ドコモに次ぐ3位にと