IT(情報技術)を活用して新しい金融サービスを生み出そうとする「フィンテック」と呼ばれる領域に、ベンチャー企業の成長を促す資金が流れ込んでいる。 SBIホールディングスの子会社で投資事業を手掛けるSBIインベストメントは昨年12月、フィンテック分野の有望ベンチャーに投資する「FinTechファンド」を設立したと発表した。「フィンテックに特化したファンドは日本初」(SBIインベストメントの後藤健取締役)という。出資者にはソフトバンクなど事業会社のほか、横浜銀行やソニーフィナンシャルホールディングスなど地方銀行、ネット銀行の主要プレーヤーも顔を並べた。通信大手KDDIも2014年に設立した50億円規模のファンドで、フィンテック関連ベンチャーへの投資拡大を検討しているという。 もっとも、日本ではまだフィンテック分野で急成長しているベンチャー企業は多くない。従来のインターネット関連分野と比べ、フィ