日本の証券業界で巨艦と言われる野村は今春、海外で7億ドルの経費を削減するためビジネスの選択と集中を断行。トップに就任して4年、コストコントロールは永井CEOによる経営の特色となりつつある。世界では米ゴールドマン・サックスも金融産業の収益性が低下するなか支出抑制の道を模索中だ。 永井CEO(57)は21日のインタビューで、「軍艦は毎年1センチメートルずつ沈んでいく。乗組員はこれくらいならいいだろうと私物を持ち込むからだ」と語った。そして自らを大海原を航海する大型艦船に例え、「喫水線が10センチ上がったら軍艦として使いものにならない。いつの間にか沈んでいく」と危機感を示した。 依然、高コスト体質 野村は永井CEOの号令のもと、役員を皮切りに全ての社員の日々の仕事について、今後詳細にわたって点検する。無駄なメールや電話の有無のほか、委員会、定例会議、定例報告などでも無駄が生じていないかを検証、
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