評価:☆☆☆☆☆ 日本共産党が戦前如何にダメだったかは、立花隆の名著日本共産党の研究 (1)、(2) (講談社文庫)、(3) (講談社文庫)によって知っていた。ソ連の指導を受け続けるしかない体たらくや宮本顕治らによる小畑達夫リンチ殺人事件による崩壊まで、実に圧巻だった。 では戦後はまともな党になったのかというと、それは違う。 日本共産党がソ連で大量の犠牲者を生み出した統治システムと全く同じものを現在まで持ち続けているという話は知っていた。しかし、本書で書かれるありのままの姿は知りえなかった。 著者は元共産党員で、議員秘書を務めていた。だからこそ、同党が抱える問題を内部から知ることができたのである。そこから見えてくる共産党の姿は恐るべきものだ。 朝鮮戦争の後方支援として日本国内を混乱させようと武装化路線を推し進める。それも外国(ソ連と中国)の指導の下に。執行部はその責任を取らず、下部だけが蜥