日本航空の経営再建に向けて、前原誠司国土交通相直轄の専門家チーム「JAL再生タスクフォース」は19日、私的整理の一種である事業再生ADRを月内に申請する方向で最終調整に入った。日本政策投資銀行など主力取引銀行が、専門家チームの策定した再建策に難色を示しており、中立的立場にある専門家の下で調整する事業再生ADRを活用した方が迅速な再建が図れると判断した。 再建に向けて、専門家チームの主力メンバーである高木新二郎氏と富山和彦氏が、日航の執行役員として経営に参画する。また、前原国交相は20日に藤井裕久財務相と会談。公的資金による支援策などについて協議するとみられる。 専門家チームは、2500億円の債権放棄や1500億円の資本増強などを柱にした再建計画を策定し、銀行と調整を進めてきた。 これに対し、主力取引銀行は1800億円のつなぎ融資に応じる姿勢を示したものの、9千人超の人員削減や年金債務の1千