民主党への政権交代が決まった歴史的な一夜が明けた8月31日、東京株式市場では取引開始直後から新政権を好感する買いが入り、日経平均株価は一時、1万767円と年初来高値をつけた。しかし買いが続いたのはわずか17分間。円相場の上昇とともに期待買いはしぼみ、小幅安で引けた。その後も上げと下げを繰り返す「鯨幕相場」が4営業日続き、相場の方向は定まらない。 景気対策が息切れする 「まずはお手並み拝見といったところでしょう」。バークレイズ・キャピタル証券の高橋文行ストラテジストは語る。子育て支援など一定の評価を得ている政策もあるが、「日本企業の国際的な競争力を高める政策が出るかどうか」(高橋氏)など、東京市場の主導権を握る外国人投資家の評価が固まるまでには、もう少し時間がかかりそうだ。 過去の例を見ると、衆議院選挙は株式相場にとって必ずしも強い材料になっていない。バブル崩壊から総選挙は7回あったが、選挙