連載目次 前回は、NetBIOSの下位プロトコルである「NBT(NetBIOS over TCP/IP)」について解説した。今回は、このNBTを支えるTCP/IPプロトコルについて見ていこう。 といってもTCP/IPとそれに関連する技術は非常に多岐にわたっており、その全てを解説するのは簡単ではないので、ここではTCP/IPプロトコルの提供する基本的な機能(サービス)について述べるだけにする。より詳しい機能やプロトコルの詳細については関連記事を参照していただきたい。 TCP/IPプロトコルとは? 「TCP/IPプロトコル」という名前からすると、TCPとIPという2つのプロトコルだけしか存在しないと考えるかもしれない。実際には、それを支える補助的ないくつかのプロトコルも含む総称である。TCP/IPのプロトコル階層を図にすると次のようになる。 TCP/IPのプロトコル階層 TCP/IPは基本的に
あまり知らない環境で作業をする際、LAN内で稼働しているマシンの一覧が欲しくなる事もあるだろう。 そんなときに便利なのが、今回紹介する『arp-scan』コマンドだ。 このコマンドを実行することで、同じネットワークに所属して動作しているマシンのIPアドレスとMACアドレスの一覧を取得することができる。 1.インストール まずはインストールから。 インターネットに接続している環境であれば、以下のコマンドを実行するだけだ。 Debian/Ubuntuの場合 apt-get install arp-scan RHEL系の場合 yum install arp-scan ソースからコンパイルする場合は、前提となるpcapなどをインストールした上で、以下のようにコマンドを実行する。 git clone https://github.com/royhills/arp-scan.git cd arp-sc
長らく続いている特許法35条見直し、職務発明制度改正の動きも、そろそろひと段落しつつあるようである。 先日行われた審議会小委の資料も既にアップされているので、いずれ取り上げるつもりなのだが、そんな中、現在見直しの遡上に挙がっている現行特許法35条(平成16年改正後のもの)の解釈をめぐって、実に壮絶な判断が下された裁判例を、たまたま目にすることになった。 まだ、あまり目立った取り上げられ方はしていないようだが*1、この判決によって示された、「現行特許法35条4項に基づく会社発明規程の定めによる対価の支払いの合理性」に対する判断は、いま議論されている制度改正案が立法にこぎつけた後も、引き続き維持される可能性があるだけに、今後、大きな注目を浴びることは間違いないように思われる。 そこで、以下、この判決の中身を紹介することにしたい。 東京地判平成26年10月30日(H25(ワ)第6158号)*2
昨年末からずっとこんなことをしてまして、この時期になってようやく今年初のブログ記事です。 進捗的なアレがアレでごめんなさい。そろそろ3年目に突入の @pandax381です。 RTT > 100ms との戦い 経緯はこのへんとか見ていただけるとわかりますが「日本と海外の間を結ぶ長距離ネットワーク(いわゆるLong Fat pipe Network)において、通信時間を削減するにはどうしたらいいか?」ということを、昨年末くらいからずっとアレコレやっていました。 送信したパケットが相手に到達するまでの時間(伝送遅延)を削減するのは、光ファイバーの効率の研究とかしないと物理的に無理なので、ここで言う通信時間とは「TCP通信」における一連の通信を完了するまでの時間です。 伝送遅延については、日本国内のホスト同士であれば、RTT(往復遅延時間)はだいたい10〜30ms程度ですが、日本・北米間だと10
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