次々と新しい機種が発売される携帯電話機。だが、レアメタルなどの再利用が期待されているにもかかわらず、国内の使用済み電話の回収率は減り続けているという。NTTドコモが運営する「モバイル社会研究所」が6、7の両日に東京都内で開催したシンポジウムで、日本、イギリス、中国のリサイクル事情が報告された。 東京大学大学院の村上進亮講師は、約2000人(約7000台)に携帯電話の所持状況を調査。利用者が新しい機種を購入した後、古い端末の6割以上が利用者の手元に残ったままで、うち2%が廃棄されていることが分かった。村上講師は「持ち帰った古い端末は、ほとんどそのまま放置され、リサイクルに回らない」と話す。同調査で、古い端末の用途を聞いたところ、「目覚まし」という答えが多く、「携帯電話を使う必要性は低い。家電と違って携帯電話は小さいため、利用者にとって回収ニーズが低いと考えられる」(村上講師)という。 日本で