青森県立三沢航空科学館(三沢市)は14日、2012年に十和田湖から引き揚げられ、館内で展示している旧日本陸軍の訓練用飛行機「一式双発高等練習機」が、来月2日に日本航空協会の「重要航空遺産」に認定されると発表した。全国で9件目、東北では初めての認定となる。 練習機は1943年、秋田県の旧陸軍能代飛行場から青森県の八戸飛行場へ飛行中、十和田湖に着水し水没。2012年9月に湖底から69年ぶりに引き揚げられた。 この練習機は45年までに1342機が生産され、現存するのは世界中で3機。認定が決まったのは、国内に唯一残る機体。 県航空協会会長も務める大柳繁造館長(83)は「本当に貴重な遺産だ。腐食が進まないよう保存の在り方を検討する」と話した。