厚生労働省と国土交通省は、自宅などの空き部屋を使った「民泊」のルールづくりに乗り出す。民泊は外国人旅行客らの手軽な宿として広がってきたが、いまのところ旅館業法で原則として認められていない。活用にかじを切るのは、深刻なホテル不足に対応するためだ。 政府の規制改革会議は今年度に入り、民泊を活用する方向で議論を進めている。25日の会議では、すでに国内でインターネットを使った仲介を始めている米Airbnb(エアビーアンドビー)などから意見を聞いた。 本来なら民泊が商売敵(しょうばいがたき)になるはずのホテルや旅館を所管する観光庁も、足並みをそろえている。田村明比古長官は、「宿泊施設を短い時間で増やす意味では有効な手段だ」と期待する。 背景には都市部での宿泊施設不足が深刻化していることがある。観光庁によると、今年8月の宿泊施設の稼働率は大阪府で90・4%、東京都は83・6%だった。一般に、稼働率が8