失業が増えれば自殺者が増えるのはよく知られています(図1)。 図1 自殺者数と失業率の推移(出典)警察庁「自殺統計」、総務省統計局「労働力調査」により筆者作成今般の新型コロナショックでは、インバウンドの激減、中国を中心としたグローバルサプライチェーンの途絶、政府による人為的な経済活動の抑制が実施された結果、経済活動が大きく落ち込むことが予想されています。しかも、2018年秋頃からの景気後退、消費税引き上げも相まって相当厳しい状況を覚悟しなければなりません。 新型コロナウイルス感染症は2020年度の日本のGDPを85兆円押し下げ、10%以上のマイナス成長も その結果、雇用も大きく減少し、失業が激増する可能性が高いといえます。 新型コロナ危機で失われる雇用はリーマンショックの3倍強の可能性も だとすれば、自殺者の急増も懸念されます。 実際、自殺と経済情勢との関係については、これまで多くの研究が