「平凡でもいいから幸せになってほしい」 小倉良枝(66)は代理婚活を続ける母親の一人。昨年6月に開かれた。良縁の会プロジェクトの交流会にも参加した。それから1ヵ月後、自宅のポストに届いた白い封筒を見つけ、ため息をついた。「まただめだった…」 良枝は東京都の郊外で夫の充(73)と食料品店を営んでいる。封筒の中身は、家業を手伝う長女芽衣(36)の写真と身上書。交流会のときに参加者の親と交換したものだった。 個人情報が含まれているため、断りを入れる場合は相手に返送することになっているが、丁寧に「うちの息子には立派すぎてもったいない。今回のお話は遠慮させていただけませんか」という手紙まで同封されていた。 良枝たちは10年前、人と打ち解けるのに時間がかかる芽衣に代わって婚活を始めた。芽衣には20代の頃、店の客に紹介を頼んで結婚寸前までいった男性もいたが、うまくいかなかった。 6年前から参加している代