私は普段テニス(だけでなくスポーツほぼ一般)をほとんど見ないのだけれど、大坂なおみさんについてのニューヨーク・タイムズの記事を少し前に読んで、非常に興味を持っていた。試合前から、報道やインタビューで「日本人初」とやたらと強調される(これはアメリカの報道でも同じ)なか、「日本代表として出場はしていても、父親はハイチ人で、私はハイチも代表しています」と当たり前のようにさらっと言う、その姿にとても好感を持った。今日のUSオープン決勝はさすがに歴史的な組み合わせでは、と思って生で見たら、とんでもない展開に。最後のほうは見ているだけで動揺して、授賞式を見ながらも、見終わってからも、しばらく涙が止まらなかった。 なんと言っても、確実な実力と、あんな状況のなかでも落ち着きと集中力を失わない驚異的な精神力で勝利したのに、素直に喜べない大坂さんが気の毒でならない。それと同時に、不当な警告に抗議したことがさら