対面型サービス業の苦境は続く 2021年1月に再発令された緊急事態宣言の影響は、2020年4~5月の緊急事態宣言時と異なり一部の分野にとどまった。日銀短観2021年3月調査では、輸出の増加を背景に製造業は大きく改善し、対面型サービス以外の非製造業も多くの業種で改善した。ところが、対面型サービス業 (運輸・郵便、宿泊・飲食サービス、対個人サービス)の景況感は悪化した。 また、法人企業統計の経常利益を見ると、2020年4~6月期に前年比マイナス46.6%と急速に落ち込んだ後、10~12月期には同マイナス0.7%まで減少幅が縮小した。対面型サービス業(運輸、宿泊、飲食サービス、生活関連サービス、娯楽)は大幅な減少が続いているが、製造業や対面型サービスを除く非製造業は前年比でプラスに転じている。 2020年4月の緊急事態宣言の影響で急速に落ち込んだ雇用者数はその後の持ち直しも緩やかにとどまっている