ここ2年ほど続けてきたパスワードの定期的な変更をめぐる日本での一連の議論について論点も出尽くしたように思われますので、これまでの議論の経過についてまとめておきたいと思います。まず最初に本エントリーにて私の認識を結論として記述しておきます。内容は当初より変わるものではありませんが誤解のないように自身のスタンスを明確にしておきたいと思います。 【結論】 パスワードを定期的に変更することによるセキュリティ上の効果に関する評価はケースバイケースであり、システムの用途や個々の利用者の利用形態によって意味がある場合もあればない場合もある。そのために一律に意味があるとも無意味であるとも言うことはできないと考えています。 また、私は「パスワードの定期変更は無意味」と言う表現を客観的事実についての表現として使用すべきではないと考えています。その理由は、こういった表現によって多くの事実誤認が生じていると感じて